製品説明
NucleoSnap cfDNAは、ヒトのEDTA血漿などより循環セルフリーDNAの回収を行うキットである。新規設計されたSnap-offデザインのNucleoSnap cfDNA Columnを用いることで最大10 mlの血漿
*から50~1,000 bpのフラグメント化された循環DNAの精製を効率よく行うことができる。また、非常に少容量(20~100μl)で溶出できるので、高濃度の循環DNAを得ることができる。
原理 | シリカメンブレン法 |
形状 | NucleoSnapカラム |
サンプル | ヒトEDTA血漿または Cell-Free DNA BCTに採取された血漿 |
サンプル量 | 1~5 ml* |
回収サイズ | ≧50 bp |
回収量 | 血漿 1 mlあたり0.1~100 ng(サンプルによって異なる) |
溶出液量 | 20~100 μl |
精製時間 | 45分 |
* 5 mlを超える血漿サンプルからDNAを精製する場合には、追加のBuffer VL(製品コード 740833.200)および
Liquid Proteinase K(製品コード 740396)が必要である。
2019年12月をもちましてNucleoSnap DNA Plasmaの製品名称がNucleoSnap cfDNAへと変更されました。製品名称以外、キットの性能やコンポーネント、価格、使用回数、操作手順などの変更はございません(製品名変更に伴いカラムの名称もNucleoSnap cfDNA Columnへ変更されていますが、カラム自体は同一のものです)。
各製品についてはlot 2001/001以降のlotより製品名称が変更されます。
NucleoSnapカラム
大容量の試料をカラムにロードし、吸引システムでカラムにDNAを吸着後、上部を分離して、微量遠心機でエッペンチューブに精製DNAを回収できる。
本製品を使用する際には、吸引法を用いて精製を行うため、NucleoVac 24 Vacuum Manifold(製品コード 740299)などの吸引システムが必要である。
NucleoVac 24 Vacuum Manifold
NucleoVac 24 Vacuum Manifoldはシリカカラム(NucleoSnapカラム, NucleoSpinカラムなど)を用いて吸引法で核酸精製を行う際に使用する装置である。同時に24個のシリカカラムをVacuum Manifoldの上部のスロットに装着し、結合、洗浄、ステップを吸引法で簡便、迅速に行うことができる。
マニホールドベースとNucleoVac Mini Adapter、ルアープラグ、チューブ接続用コネクタなどで構成されている。
内容
・Column Conditioner CC
・Lysis Buffer VL
・Wash Buffer VW1
・Wash Buffer WB
・Elution Buffer
*
・Liquid Proteinase K
・NucleoSnap cfDNA Columns
・Collection Tubes (2 ml)
・Collection Tubes (1.5 ml)
・NucleoVac Mini Adapter
* 組成:5 mM Tris-HCl, pH8.5
保存
室温(Liquid Proteinase K:開封後は4℃または-20℃保存)
本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)
- 試薬
- ・96~100%エタノール
- 器具
- ・50 mlチューブ
- ・ピペットチップ(滅菌済)
- ・ピペット
- ・Vacuum Manifold[NucleoVac 24 Vacuum Manifold(製品コード 740299)など]
- ・微量高速遠心機
- ・NucleoVac Valves(推奨)(製品コード 740298.24)
- ・50 mlチューブを56℃でインキュベートするためのヒートブロックまたはウォーターバス
- ・ボルテックスミキサー
図1. 5 mlのヒトEDTA血漿からのセルフリーDNA回収
NucleoSnap cfDNAおよび吸引法による他社キットを用いて、5 mlのEDTA血漿からcfDNAを回収した。DNAの収量はQuantifiler Human DNA Quantification Kit(ThermoFisher Scientific)およびApplied Biosystems 7500 Real-Time PCR Systems(ThermoFisher Scientific)を用いてqPCRにより測定した。
NucleoSnap cfDNAを使用することで、より大きな収量が得られた。
(マッハライ・ナーゲル社取得データ)
図2. Cell-Free DNA BCTからのセルフリーDNAの回収
Cell-Free DNA BCT(Streck)を用いて保存した3種類のサンプルから、NucleoSnap cfDNA(MN)および吸引法による他社キット(Q)を用いてセルフリーDNAを回収した。回収したセルフリーDNAは、High Sensitivity DNA Kit(Agilent)を用いてバイオアナライザー2100で解析した。セルフリーDNAは約170 bpにピークが見られ、NucleoSnap cfDNAを用いた時、より多くのセルフリーDNAが回収できることがわかった。
(マッハライ・ナーゲル社取得データ)
用途
- 血漿サンプルからの循環セルフリーDNA精製
- 精製されたDNAは次世代シーケンス、qPCR、デジタルPCRなどに使用可能
NucleoSnapはマッハライ・ナーゲル社の、Cell-Free DNA BCTはStreck社の登録商標です。