製品説明
オステオネクチン(Osteonectin:ON)は分子量43 kDaの酸性リン酸化糖タンパク質である。タンパク質部分は、17アミノ酸のシグナル配列に続いて283~287 アミノ酸(動物種により異なる)からなる1本のポリペプチドで、4つの機能ドメイン(I~IV)から構成されている。
ドメインIは、酸性アミノ酸を多く含む領域で数個の低親和性カルシウム結合部位を持ち、ドメインIIは10個のシステイン残基を保有している。ドメインIIIはプロテアーゼ感受性部位を持ち、ドメインIVには1ヶ所の低親和性カルシウム結合部位が含まれる。
オステオネクチンはSPARC(Secreted Protein Acidic and Rich in Cysteine)あるいはBM-40(Basement Membrane 40 kDa molecule)とも呼ばれ、最初は骨組織に含まれる非コラーゲン性タンパク質として見出されたが、その後の解析で、軟組織や血小板、血管内皮細胞にも存在し、また各種培養細胞によっても分泌されることがわかり、細胞外マトリックスと細胞との結合調節や細胞増殖に関与していると考えられている。
また、リウマチ患者の関節液には高レベルのオステオネクチンが存在し、関節炎の病態の新しいマーカーとして診断に役立つことが示唆されている。
本キットは、ウシおよびヒトオステオネクチンを抗原として取得した2種のモノクローナル抗体により構築したサンドイッチタイプのオステオネクチン定量系である。ヒト、ブタ、ウシおよびウサギ抗原を対象に、in vitroおよびin vivoでのオステオネクチンの簡易定量が可能である。
内容
(96回分)
1. |
抗オステオネクチンモノクローナル抗体コーティングプレート |
1枚(96 well:8 well×12 strips) |
2. |
ペルオキシダーゼ標識抗オステオネクチンモノクローナル抗体
(凍結乾燥品) |
11 ml用 |
3. |
標準品(凍結乾燥品)
組換えヒトオステオネクチン(E. coli由来) |
1 ml用 |
4. |
検体希釈液 |
11 ml×2 |
5. |
基質液(TMBZ:3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン) |
12 ml |
保存
4℃
原理
2ステップ・サンドイッチEIA法 性能
測定範囲: | 2.5~160 ng/ml |
検出感度: | 2.5 ng/ml |
特異性 : | ヒト、ブタ、ウシおよびウサギオステオネクチンに特異的 |
測定時間: | 測定操作 2時間30分 |
検 体 : | 血漿、血清、細胞培養上清、細胞抽出液
検体量として100 μl/assay(50 μl/well(2重測定))が必要
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