製品説明
本製品は、AcGFP1またはmCherry蛍光タンパク質の細胞での発現解析を行う時に、フローサイトメトリーのキャリブレーションに使用するビーズである。緑色蛍光タンパク質AcGFP1とEGFPは、励起、蛍光のスペクトルと輝度がほとんど同じであるため、AcGFP Flow Cytometer Calibration Beadsは、AcGFP1の他、EGFP測定時のキャリブレーションにも使用できる。mCherry Flow Cytometer Calibration Beadsは赤色蛍光タンパク質であるmCherry測定時のキャリブレーションに使用できる。
製品には6種類のビーズ集団が含まれており、それぞれ付加されている蛍光タンパク質分子の量が異なっているため、各ビーズ集団の蛍光強度は異なっている。同じ蛍光強度を示すビーズの可溶性蛍光分子数(MESF;Molecular Equivalent of Soluble Fluorophore)は、同量の蛍光強度を示す可溶性AcGFP1またはmCherryの量と対応させて決められる。
蛍光強度をMESFに変換することにより、同じ細胞集団、あるいは異なるサンプルの細胞間の発現レベルの推定や比較を行うことができる。また、異なるフローサイトメーターや異なる実験で得たデータを比較することも可能となる。
本製品の使用により、フローサイトメーターの測定値の直線性や安定性を検証することも可能である。最も低いピークは緑色や赤色の蛍光タンパク質を含まない細胞の自家蛍光シグナルを示す。これにより、使用するフローサイトメーターの蛍光検出の閾値とバックグラウンドのノイズレベルを測定することができる。残りの5種類のピークは蛍光検出チャンネルの測定スケールに等間隔に分布する。
図1.AcGFP Flow Cytometer Calibration Beadsを用いたフローサイトメーター分析
AcGFP Flow Cytometer Calibration Beads 20 μlを1×Flow Cytometer Calibration Beads Dilution Buffer 1 mlに懸濁し、フローサイトメーターFACS Calibur (BD)の488 nmレーザーを用いて、FL-1 channel. 60,000で検出された緑色の蛍光を分析した。その結果、蛍光強度が異なる6つのピークが検出された。
図2.mCherry Flow Cytometer Calibration Beadsを用いたフローサイトメーター分析
mCherry Flow Cytometer Calibration Beads 20 μlを1×Flow Cytometer Calibration Beads Dilution Buffer 1 mlに懸濁し、フローサイトメーターFACS Diva (BD)の561 nmレーザーを用いて、red channel. 10,000で検出された赤色の蛍光を分析した。その結果、蛍光強度が異なる6つのピークが検出された。
内容
AcGFP Flow Cytometer Calibration Beads(0.05% NaN3含)
またはmCherry Flow Cytometer Calibration Beads(0.05% NaN3含)
1×Flow Cytometer Calibration Beads Dilution Buffer
保存
4℃(凍結不可)