NucleoSpin^® totalRNA FFPE

NucleoSpin totalRNA FFPEキットは、ホルマリン固定パラフィン包埋（FFPE）組織からsmall RNAやmRNAなどを含むtotal RNAを抽出するためのキットである。Paraffin Dissolverの使用により、キシレンを使用しないでFFPEサンプルからパラフィンを除去することができる。また、Paraffin Dissolverは青く着色されているため、界面の確認が容易であり、確実な操作が行える。
本キットではサンプル溶解と脱クロスリンク処理をワンステップで行え、さらに、microRNAなどのsmall RNAも効率よくカラム精製できるように最適化されている。残存DNAも簡便なオンカラムでのDNase処理により除去できる。

原理	シリカメンブレン法
形状	ミニスピンカラム
サンプル量	4～10切片（厚さ約10 μm、約6 cm2まで） （＜50 mg組織）
RNA回収量	サンプル品質および量に依存
溶出液量	30～50 μl
精製時間	70分（DNase処理を行う場合は90分）
結合容量	200 μg

図1. 精製RNAのリアルタイム定量PCRによる品質試験
NucleoSpin totalRNA FFPE及び他社キット（Q、A、P）を用いてマウス脳組織のFFPE切片　4 x10 μm厚より、total RNA（miRNAを含む）を抽出した。
パネルA：mRNA及びmiRNAのリアルタイム定量PCRの結果で、Ct値が低いほど、収量が高いことを示す。mRNAはβ2-microglobulin遺伝子、miRNAはmiR-16を対象に実験を行った。
パネルB：抽出したRNA溶液に残存しているゲノムDNA量を、Gapdh遺伝子191 bpをターゲットに定量した。Ct値が高いほど、ゲノムDNAの混入量が低いことを示す。

・Paraffin Dissolver
・Lysis Buffer MLF
・Precipitation Buffer MKA
・Binding Buffer MX
・Reaction Buffer for rDNase
・Wash Buffer MW2 (Concentrate)^＊
・RNase-free H₂O
・rDNase, RNase-free（凍結乾燥品）
・Liquid Proteinase K
・NucleoSpin RNA Columns (light blue rings)
・Collection Tubes (2 ml)
・Collection Tubes (1.5 ml)

* 説明書に従って96～100%エタノールを添加後、使用

rDNase, RNase-free（凍結乾燥品）、Liquid Proteinase K：4℃
その他の試薬：室温

NucleoSpinはマッハライ・ナーゲル社の登録商標です。