製品説明
本製品は、パラフィン包埋切片用の免疫組織化学染色試薬である。主な構成成分は、Fab’にフラグメント化した二次抗体とペルオキシダーゼ(POD)をアミノ酸ポリマーに結合した標識ポリマーで、そのまま使用可能な濃度に調製されている。
ストレプトアビジン・ビオチン(SAB)法と比較して、簡便な操作性で高感度、低バックグラウンドの明瞭な染色結果を得ることができる。
本製品はマウス組織専用(For Mouse Tissue)と組織一般用(For Tissue)に分かれている。マウス組織専用には、一次抗体の免疫動物種によりAnti Mouse、Anti Rat、Anti Rabbitの3種類、組織一般用には、Anti Goat、Anti Mouse、Anti Rabbitの3種類がある。中でも、TaKaRa POD Conjugate Set Anti Mouse, For Mouse Tissue(製品コード MK200)は、マウス組織にマウス一次抗体が使用できる特長的な製品である。
【構造】
製品ラインナップ
内容
製品コード MK200(60回分)
1. | Blocking Reagent A | 6 ml |
2. | Blocking Reagent B | 6 ml |
3. | TaKaRa POD Conjugate | 6 ml |
製品コード MK201~MK205(60回分)
1. | TaKaRa POD Conjugate | 6 ml |
※ 対象組織サイズ1 cm×1 cmに対して、1回あたり2滴の使用が標準である。(1滴あたり40~45 μl)
TaKaRa POD Conjugateシリーズのドロッパーボトルが変更になりました。
使用方法などについては変更はございません。
変更は以下のLot以降となります。
- MK200 Lot. ANG1451A
- MK201 Lot. AO41687A
- MK202 Lot. AO40748A
- MK203 Lot. AO21296A
- MK204 Lot. AO30136A
- MK205 Lot. AO11507A
測定原理
【TaKaRa POD Conjugate(製品コード MK201~MK205)の反応】
組織切片上の抗原に一次抗体を反応させた後、TaKaRa POD Conjugateを反応させると標識ポリマーが抗原・一次抗体と複合体を形成する。その複合体の酵素活性を利用して基質を発色させることにより、目的の抗原部位を染色する。
【TaKaRa POD Conjugate Set Anti Mouse, For Mouse Tissue(製品コード MK200)の反応】
一次抗体反応前後にブロッキング試薬を用いることで、内因性マウスイムノグロブリン(Mouse Ig)との反応を阻害してバックグラウンド染色を抑制し、目的抗原のみを染めることができる。
保存
遮光、4℃
用途
本製品は、パラフィン包埋切片用の免疫組織化学染色用試薬である。
本製品で凍結切片を染色することも可能であるが、染色法の検討(最適化)が別途必要である。
※本製品は研究用であり、診断目的には使用できない。
その他免疫染色に必要な試薬や器具(主なもの)
<器具>
・スライドガラス | ・乾燥機 | ・タイマー |
・染色用容器*1 | ・洗浄用容器 | ・スライドスタンド |
・湿潤箱 | ・カバーガラス | ・ティッシュペーパー |
・光学顕微鏡 |
*1 ガラス製、プラスチック製等の容器で、透明で溶媒耐性のものを使用する。
<試薬>
・キシレン |
・95%エタノール |
・PBS(洗浄用) | ・100%エタノール |
・一次抗体 |
・3%過酸化水素含メタノール*2 |
・基質溶液(DAB溶液、AEC溶液等) | ・陰性コントロール(一次抗体の免疫動物種の正常血清) |
・対比染色試薬(ヘマトキシリン、メチルグリーン等) | ・組織切片用接着剤(必要に応じて) |
・封入剤 |
・精製水 |
・抗原賦活化液 |
*2 30%過酸化水素水をメタノールで10倍希釈する。用時調製。