RNase T1, AOF(Animal Origin Free)は、一本鎖RNA分子中のグアニン塩基を特異的に認識し分解するエンドリボヌクレアーゼです。グアニン塩基の3’側のホスホジエステル結合を加水分解します。
1)
本酵素の活性に金属イオンは不要であり、Mg
2+やCa
2+等の2価の金属イオンによって阻害されます。
2)
図1.RNase T1によるRNA分解能
本製品および他社RNase T1を用いて、 Bacterial carrier RNA 1 μgの分解能を確認した。各酵素を反応液(
活性測定用反応液組成を参照)にそれぞれ 0.001、0.01、0.1、1、10 Uずつ添加し、37℃で10分間インキュベート後、アガロースゲル電気泳動を行った。
その結果、本製品は酵素添加量に比例したRNA分解が確認できた。
また、本製品のRNA分解能は、他社酵素と同等レベルであることが示された。
図2.切断特異性評価
本製品および他社RNase T1と比較対象のRNase Aを用いて様々な蛍光標識RNA probeを切断し、切断特異性を確認した。
各酵素は反応液にそれぞれ1 Uずつ添加し、37℃で1時間インキュベート後に蛍光値を測定した。
その結果、本製品はG塩基を含むprobeのみを切断しており、G塩基を特異的に認識し分解することが示された。