仕様変更のお知らせ
本製品はlot. N104AAより、製品仕様が変更になりましたのでご注意ください。
・形状が凍結乾燥品から溶液品に変更になりました。
・酵素の保存温度が4℃以下から-20℃に変更になりました。
保存
-20℃(凍結融解のくり返しは避ける。必要に応じて小分け分注し、-20℃保存)
系統名
α-L-Fucoside fucohydrolase
酵素番号
3.2.1.51
由来
Corynebacterium sp.
反応
糖鎖中のα1,2-L-フコシド結合を特異的に切断する。
天然基質に対する作用
22-α-L-fucosyl lactose(Fucα1-2Galβ1-4Glc)およびporcine gastric mucin由来のオリゴ糖からL-Fucoseを遊離させることが確認されている。また、反応速度は非常に遅いがα1,6-フコシド結合をもつバイアンテナN-アセチルラクトサミン型糖鎖(製品コード 4109)にも作用してL-Fucoseを遊離させる1)。(■基質特異性 参照)
形状
溶液品(0.5 mM EDTA、0.025%アジ化ナトリウムを含む50 mMリン酸カリウム緩衝液[pH8.0])
濃度
20 U/ml
活性の定義
37℃、pH8.5においてp-Nitrophenyl-α-L-fucosideから1分間に1μmolのp-Nitrophenolを遊離させる酵素活性を1 Uとする。
活性測定法
0.7 mMのp-Nitrophenyl-α-L-fucosideを基質として、90 mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH8.5中、37℃で10分間反応を行った後、0.25 M炭酸ナトリウム溶液を加えて反応を止める。反応液の405 nmにおける吸光度から酵素活性を算出する。
一般的性質
分子量: |
約43,000 |
ミカエリス定数: |
Km=4.7×10-5M(p-NP-α-L-fucopyranoside) |
阻害剤: |
Ag+、Hg2+、Cu2+ |
至適pH: |
pH8.5(37℃、10 min)(図1) |
至適温度: |
34℃(pH8.5、10 min)(図2) |
pH安定領域: |
pH5.5~9.5(25℃、60 min)(図3) |
熱安定領域: |
26℃以下(pH8.0、60 min)(図4) |

図1 pH-活性曲線 |

図2 温度-活性曲線 |

図3 pH-安定性曲線 |

図4 温度-安定性曲線 |
基質特異性
純度
1.残存Protease活性
本酵素2 mUと酸化インスリンB鎖4 nmolとを、100 mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0、最終液量150 μl)中にて37℃、16時間反応させた反応液を、逆相系HPLCで分析(検出:A215)した結果、基質(酸化インスリンB鎖)以外のピークを認めなかった。
2.残存Endoglycosidase活性
本酵素50 mUとピリジルアミノ化オリゴマンノース型糖鎖(M6、製品コード 4118)100 pmolとを、100 mM酢酸緩衝液(pH5.0、最終液量10 μl)中にて37℃、16時間反応させた反応液を、逆相系HPLCで分析(検出:蛍光Ex:320 nm、Em:400 nm)した結果、基質(糖鎖)以外のピークを認めなかった。
3.残存Exoglycosidase活性
本酵素20 mUと各基質500 nmolとを、100 mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0、最終液量500 μl)中にて37℃、16時間反応させた後、1 M炭酸ナトリウムで反応を停止し、405 nmにおける反応液の吸光度を測定した結果、吸収を認めなかった。
(使用基質)
p-NP-α-D-Galactoside
p-NP-β-D-Galactoside
p-NP-α-D-Mannoside
p-NP-β-D-Xyloside
p-NP-β-N-Acetylglucosaminide
(p-NP:p-nitrophenyl)
4.残存α1,3-L-Fucosidaseおよびα1,4-L-Fucosidase活性
本酵素600 mUと各基質20 pmolとを、30 mMリン酸緩衝液(pH7.0、最終液量10 μl)中にて37℃、63時間反応させた反応液を、逆相系または順相系HPLCで分析(検出:蛍光Ex:320 nm、Em:400 nm)した結果、基質(糖鎖)以外のピークを認めなかった。