製品説明
本酵素は、SP6プロモーター配列を含む二本鎖DNAを鋳型、NTPを基質として、プロモーター下流の鋳型DNAに相補的な一本鎖RNAを合成する酵素である。SP6プロモーター配列に高い特異性を示し、他の生物由来のプロモーターを認識しない。
保存
-20℃
濃度
10~50 U/μl
形状
10 mM | リン酸カリウム緩衝液(pH7.9) |
1 mM | DTT |
0.1 mM | EDTA |
150 mM | NaCl |
50% | グリセロール |
添付Buffer組成(10×)
400 mM | Tris-HCl(pH7.5) |
60 mM | MgCl2 |
20 mM | スペルミジン |
100 mM | DTT[別添付] |
0.1% | BSA[別添付] |
活性の定義
37℃、pH7.5において、1時間に1 nmolの[3H]GMPを酸不溶性沈殿物に取り込む酵素活性を1 Uとする。
活性測定用反応液組成
40 mM | Tris-HCl(pH7.5) |
6 mM | MgCl2 |
10 mM | DTT |
2 mM | スペルミジン |
各0.5 mM | ATP, UTP, CTP |
0.5 mM | [3H]GTP |
0.01% | BSA |
1 μg/100 μl | pSP65 DNA |
品質管理データ
使用上の注意
- 至適pHは7.5、Mg2+と還元剤を要求し、BSAおよびスペルミジンの添加により活性化される3)。
- 使用時は添付Bufferに必ずDTTとBSAを添加すること。これらを含まない場合、活性が現れないことがある。
- 最適温度は40℃(37℃の約130%)で、酵素量は300 U/mlまで、template量は100 μg/mlまで合成量に正の相関を示す3)。反応時間が1時間を超える場合には、37℃の方がよい。
- 特定領域だけの効率のよい転写のためには、その領域下流で鋳型DNAを平滑型、または5'突出型にカットしておく方が望ましい4)。
用途
- 高標識RNAプローブの作製3)
- RNA splicing反応の前駆体の作製5)
- Cap analogをprimerに用いた、capped mRNAの作製6)
起源
Escherichia coli carrying the plasmid containing phage SP6 RNA polymerase gene1)
一般的性質
- 分子量
約96,000
- サブユニット
一本鎖単純ポリペプチド
- 至適pH
pH7.5
- 補因子
Mg2+(至適濃度:6 mM)
還元剤(10 mM DTT、または20 mM 2-メルカプトエタノール)
- 活性化剤
2 mMスペルミジン(4 mMではDNAと共沈)
- 阻害剤
NEM(10 -4M)、pCMB(5 × 10 -8M)で失活
相対活性
反応温度と相対活性(37℃を100%としたとき)
反応温度(℃) |
20 |
25 |
37 |
40 |
45 |
相対活性(%) |
- |
10 |
100 |
130 |
80 |
pHと相対活性
pH |
7.5 |
7.7 |
7.8 |
8.0 |
相対活性(%) |
100 |
75 |
33 |
4 |