製品説明
Recombinant RNase Inhibitorは、ブタ肝臓由来のRNase inhibitorを大腸菌宿主を用いて調製した組換え体で、アフィニティーカラムなどを用いて精製している。ヒト胎盤やブタ肝臓から直接調製したRNase inhibitorと非常によく似た性質を持ち1), 2)、RNase Aと1:1の複合体を形成し、リボヌクレアーゼ作用に対し阻害活性を示す。3)
この反応は可逆的であり、尿素あるいはsulfhydryl試薬で複合体を解離させることによりリボヌクレアーゼ作用は復活しinhibitorは不可逆的に失活する。また従来の拮抗性阻害剤(ヌクレオチド類、無機リン酸類)とは異なり、タンパク質であるので、反応系からフェノール処理により容易に除くことができる。なお、RNase H活性は阻害しない。
本製品は、ヒト胎盤由来およびブタ肝臓由来のRNase inhibitorと同様に使用できる。
保存
-20℃
濃度
40 U/μl
形状
20 mM | HEPES-KOH (pH7.5) |
50 mM | KCl |
5 mM | DTT |
50% | Glycerol |
活性の定義
5 ngのRNase Aの活性を50%阻害する活性を1 unitとする。
(Cyclic 2', 3'-CMPからRNase Aにより生成する3'-CMPを定量)
品質管理データ
用途
- cDNA 合成反応(RNase Inhibitor, 0.5 U/μl reaction)5)
- In vitro translation(RNase Inhibitor, 1 U/μl reaction)6)
- In vitro transcription with cell-free extract(RNase Inhibitor, 20 U/μl reaction)7)
- In vitro transcription with SP6 or T7 RNA polymerase(RNase Inhibitor, 1 U/μl reaction)7)
- Polysome isolation(RNase Inhibitor, 1 U/μl reaction)6)
起源
E. coli containing a plasmid that carries the porcine RNase Inhibitor gene.
一般的性質
- 分子量
約52,000
- 等電点
5.0
- 至適pH
pH 6~9
- 至適温度
25℃~50℃
- 活性化剤
還元剤DTT(freeの-SH基の保護のため、形状バッファーには最低1 mMのDTTが必要)
- 安定性
泡立ち、あるいは強い衝撃(vortex等)により失活することがある。
65℃、15分の熱処理で失活する。
使用上の注意
阻害活性は広いpH域で見られ、pH7~8で最大となる。
活性発現のためには少なくとも1 mMのDTTを必要とする。
注意
本製品には反応用バッファーは添付されていない。