製品説明
TALON Spin ColumnsはTALON-NXレジン 0.5 mlを充填したプレパックのスピンカラムである。TALON-NXは固定化金属アフィニティークラマトグラフィー用のレジンであり、Hisタグ融合タンパク質の精製に使用できる。わずか30分で複数のサンプルからHisタグ融合タンパク質を同時に精製でき、形質転換体でのHisタグ融合タンパク質の発現レベル確認や精製法検討のような、小スケール、シングルユースでの利用に適している。
TALONヒスチジンタグ(Hisタグ)融合タンパク質精製レジンは、コバルトを用いた固定化金属アフィニティクロマトグラフィー(IMAC)レジンである。コバルトはニッケルよりもHisタグ融合タンパク質に対して高い特異性を示すため、Hisタグ融合タンパク質を高純度に精製することができる。加えてコバルトイオンは4配位で結合しているため、金属イオンの脱落の心配が少ない。
バクテリア、哺乳類、酵母、バキュロウイルス感染細胞などから、変性および未変性の両条件下でHisタグ融合タンパク質を高い純度で精製することができる。
コバルトを含む結合部位
TALON Metal Affinity Resinは結合部位にコバルトイオンを保持しており、コバルトイオンはHisタグ融合タンパク質に対して極めて高い特異性を有している。このコバルトを含んだTALONの結合部位は、ヒスチジンの空間的配置に対して厳密な要求性を持っており、ヒスチジンが連続した配列や、ヒスチジンが空間的に隣り合って並ぶ配列(6×HNタグ、HATタグなど)を持っているタンパク質のみがレジンに結合することができる。一方、ニッケルベースのレジン(Ni-NTAレジンなど)は、このような空間的要求性があまり厳密ではないため、タグだけではなく、ヒスチジンが不規則に並んだ配列も結合する。コバルトベースのTALONレジンはHisタグ融合タンパク質を極めて特異的に精製することができる。
均一なマトリックスによる金属イオンの保持
コバルトベースのレジンはニッケルベースのレジンより構造が均一である。TALONレジンには、陰イオンにチャージした三次元ポケット状の結合部位がある。このポケットの中で、3つのカルボキシル基と1つの窒素原子に、陽イオンのコバルト1分子が選択的に結合し、このコバルトイオンは2つのヒスチジンと結合することができる。コバルトはこの立体構造によって強く結合しているため、レジンから漏出することはほとんどない。
一方、ニッケルイオンは2通りの配位構造を形成するため、ニッケルベースのレジンの構造はコバルトベースのレジンほど均一ではない。TALONと同様の三次元ポケットも形成するが、二次元構造(平面)も形成する。この歪んだ二次元構造では、ニッケルは2つだけのカルボキシル基と1つの窒素原子に結合している。この結合はあまり強固ではなく、ニッケルイオンを強く保持できないため、レジンからのニッケルイオンの漏出が起こる。
均一なマトリックスを形成するTALON Metal Affinity Resinは、種々の精製条件下で高い結合能力を持つため、確実にタンパク質を精製することができる。
TALON Spin Column
小スケールでのHisタグ融合タンパク質の精製に適したレジン充填済みのカラム。わずか30分で複数のサンプルからHisタグ融合タンパク質を同時に精製できる。
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