ウシ白血病ウイルス(bovine leukemia virus;BLV)は、血液や乳汁のBリンパ球のDNAにプロウイルスとして組み込まれるレトロウイルスである。日本においてこのウイルスに感染したウシの割合は、20%と言われており、感染してから発症までが5~10年以上と長く、また、治療法が確立されていないことから、このウイルスが引き起こす畜産農家への経済的損失は非常に深刻である。
本製品は、ウシ白血病ウイルスの
tax遺伝子ターゲットとして、プロウイルスとして組み込まれたウシ白血病ウイルス(BLV)をリアルタイム PCR装置を用いて検出するために必要な、Probe、Primer、Positive controlからなる。リアルタイムPCRを行うためには、本製品の他にDNA polymeraseやTli RNaseH等の酵素が必要であり、これらの酵素と、これらの酵素に最適化されたバッファーが含まれたプレミックスタイプ試薬
CycleavePCR Reaction Mix SP(製品コード CY510)が使用できる。この製品では、PCR反応にHot Start PCR用酵素、
TaKaRa Ex Taq HSを使用し、増幅産物の検出にはサイクリングプローブ法を採用している。
本製品は国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所との共同研究及び、国立大学法人 岩手大学 村上賢二教授のご協力のもとにタカラバイオが製品化しました。