製品説明
NucleoMag Plasmidは磁性ビーズ法により大腸菌培養液からトランスフェクショングレードのプラスミドDNAを精製するキットです。本製品はMagnetaPure32 PlusやKingFisherをはじめとする自動化装置と組み合わせて使用します。精製過程を自動化することで、高収量で再現性の高いプラスミド調製を効率よく行うことができます。
NucleoMag Plasmidでは大腸菌をアルカリ溶解したのち、DNAを磁性ビーズに結合させることでプラスミド精製を行います。アルカリ溶解中和後のライセートの清澄化方法は、遠心分離法または清澄化専用磁性ビーズNucleoMag Clearing Beadsを用いる方法のどちらかから選択可能です。ライセートの清澄化後、磁性ビーズを加えてDNAを結合させて分離を行います。磁石による分離後にはエンドトキシンやタンパク質を除去するためのDetoxification Buffer ERBによる洗浄ステップが組み込まれており、エンドトキシンの低減化が行われます。最終的に精製プラスミドDNAは低塩濃度のBufferで溶出されますので、トランスフェクションを含む一般的な実験にそのまま使用することができます。
図1.NucleoMag Plasmidによるプラスミド精製
pCMV-GFP、pcDNA3.1、pGEM T-Easyの3種類のプラスミドを保持する大腸菌を2 mlのLB培地で各8個づつ培養し、それぞれからNucleoMag Plasmidと自動化装置MagnetaPure 32 Plusを用いてプラスミドを精製した。ライセートの清澄化は遠心分離法を用いた。
これらプラスミドの収量、品質を確認したところ、再現性良く高品質のプラスミドが高収量で精製できていることが分かった。
A:精製プラスミドの収量
B:精製プラスミドの純度(A260/280比)
C:精製プラスミドの純度(A260/230比)
表1. NucleoMag Plasmidにより精製されたプラスミドの含有エンドトキシンレベル
各キットの推奨プロトコールに従って調製したプラスミドDNAのエンドトキシン単位(EU)を、定量的呈色LALテストで測定した(各試行回数4)。本製品は他社製品(Supplier O, Supplier Z)に比べて明確に低いエンドトキシンレベルを示した。
内容
Resuspension Buffer A1
Lysis Buffer A2
Neutralization Buffer S3
Binding Buffer PAB
NucleoMag M-Beads
Detoxification Buffer ERB
Wash Buffer AQ
(Concentrate)
Elution Buffer AE
RNase A (lyophilized)
本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)
【ライセート清澄化用】
磁性ビーズ法の場合:NucleoMag Clearing Beads(製品コード 744751.1)
遠心分離法の場合:
2 mlマイクロチューブもしくはSquare-well Block(製品コード 740481.24)など
上記に対応する遠心機
保存
NucleoMag M-Beads 4℃
その他 室温
(Buffer A1で溶解したRNase Aは4℃保存。6ヵ月間安定。)
用途
磁性ビーズ対応⾃動化装置による大腸菌培養液からのプラスミドDNA精製
精製プラスミドDNAはシーケンシング、クローニング、PCR、形質転換、トランスフェクション、in vitro転写、ライゲーションなどのアプリケーションにそのまま使⽤可能
NucleoMagはMACHEREY-NAGELの登録商標です。
KingFisherはThermo Fisher Scientific Inc.の登録商標です。