演題 | : | AAVベクター基盤技術開発と神経筋疾患に対する遺伝子細胞治療 Innovation in AAV vector toward gene and cell-based therapies to treat neuromuscular diseases |
演者 | : | 岡田 尚巳先生 |
所属 | : | 東京大学 医科学研究所 遺伝子・細胞治療センター 分子遺伝医学分野 教授 |
開催日 | : | 2019年7月22日(月)12:00~12:50 |
会場 | : | 東京大学本郷キャンパス 山上会館(2F) |
アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターはヒトでの病原性がなく、神経や骨格筋への遺伝子導入の担体として重要である。代謝異常や網膜疾患を対象に欧米で販売承認例も複数登場し、さらに様々な神経・筋疾患、血友病や心不全に対する臨床試験が欧米で活発に推進されている。一方、非臨床試験における高用量全身投与については肝機能障害や神経障害の報告もあり、安全性やコストの面からもベクターの高品質化や治療方法の根本的な見直しが必要である。本邦においてもAAVベクターの本格的な実用化が期待されており、今後、ベクター製造・分析手法や免疫応答調節についての技術革新が重要と考えられる。 |