この画面を閉じる
Q1 KlenowとT4 DNA Polymeraseの差異は?
A1 T4 DNA Polymeraseの方が100~1000倍高い3’-exonuclease活性を持っています。またKlenowはT4 DNA PolymeraseほどDNAの二次構造の影響を受けません。したがってKlenowは、dideoxy法によるシーケンシング、DNAの3’陥没部分のfill-inや3’末端の標識に向いており、T4 DNA Polymeraseは3’末端の平滑化に向いています。
また、dNTP〔αS〕に対する活性も異なります。KlenowはdNTP〔αS〕を取り込みますが、exonuclease活性で削ることはできません。したがってDNAを一方向からのみ欠失させたい場合、KlenowとdNTP〔αS〕で一端を修復すれば、その末端はKlenowのexonuclease活性やBAL 31、Exo III等にも抵抗性になります。 しかし、T4 DNA PolymeraseはdNTP〔αS〕を取り込んでも削ってしまいます。

Q2 Klenowを16~22℃で使いたいが、このときの相対活性は?
A2 37℃のときに比べ、約1/2~1/3となります。fill-in反応等を低い温度で行う場合は長時間(10℃、1hrまたは0℃、3hr)反応させた方がよいでしょう(このときは1 μg DNAあたり3 Uくらいまで)。

Q3 DNAの修復に用いているが、DNAが少し分解されているようだ。
A3 Klenowは3’-exonuclease活性を持っている(一本鎖特異的とはいえ、相対的なものであり、二本鎖にも働く)ので1 μgに1 U以上用いると修復効果が低下します。1 μg DNAあたり0.1 U程度使うようにしてください。また、A-2のように低温で反応させる方がよいでしょう。

Q4 DNAの末端修復に用いているがライゲーション効率が悪い。
A4 Klenowは3’-末端をfill-inした後、1塩基余分に付加する傾向があります。突出した末端は3’-exonuclease活性で除去されますが、その効率が低いため完全には平滑化されません。平滑化のためにはT4 DNA Polymerase、またはDNA Blunting Kitをお勧めします。
この画面を閉じる