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レジオネラ属菌検査 生菌検出法(LC EMA-qPCR法)

<レジオネラ属菌迅速検査法について>調製菌液を用いた検出限界等の検討
岐阜県保健環境研究所報 第23号(2015)4-7より引用

検討:

BCYEα寒天培地で30℃、4日間培養したLegionella pneumophila血清群1(長崎80-045株)を滅菌生理食塩水に懸濁、希釈し、約106~10-1 CFU/mLの10倍希釈系列の菌液を調製した。各希釈菌液をWYOα寒天培地に100 μLずつ塗布し、37℃、7日間培養し生菌数を測定した。同時に、各希釈菌液を以下の検出方法の1,000倍濃縮液として用い、LAMP法及びLC EMA-qPCR法を行った。さらに、LC EMA-qPCR法における死菌検出抑制効果を確認するため、各希釈菌液を95℃、5分間加熱して作製した死菌液を用いて同様にLC EMA-qPCR法を実施した。

方法:

  • LAMP法
    Loopampレジオネラ検出キットE(栄研化学)を用い、リアルタイム濁度測定装置(栄研化学)で測定を行った。なお、添付文書ではDNA抽出に検水の5,000倍濃縮液を用いるところを、本研究では検体調製の都合上、1,000倍濃縮液を用いた。それ以外の手順は添付文書に従った。
  • LC EMA-qPCR法
    検水の1,000倍濃縮液100 μLに等量の酸処理液(0.2 M KCl-HCl, pH2.2)を加え、室温で5分間静置後、MWY液体培地900 μLを加え36℃、18時間培養した。培養後の培養液を用い、EMA処理、DNA抽出及びqPCRを順次実施した。EMA処理、DNA抽出、qPCRにはそれぞれViable Legionella Selection Kit for LC EMA-qPCR(タカラバイオ)、Lysis Buffer for Legionella(タカラバイオ)、Cycleave PCR Legionella(16S rRNA) Detection Kit(タカラバイオ)の各キットを添付文書に従い使用した。リアルタイムPCR装置は、StepOnePlus™リアルタイムPCRシステム(Life Technologies)を使用した。
    また、液体培養前後及びEMA処理前後の遺伝子検出の変化を観察するため、液体培養前(0hLC)及び液体培養後(18hLC)時点の検体についても同様にDNA抽出及びqPCRを実施した。

結果:

Legionella pneumophila 血清群1(長崎80-045株) 菌液を用いた各検査法の結果を表1に示す。
LAMP法では生菌数6.3×101 CFU/100 mL以上の菌液でレジオネラ属菌遺伝子が検出された。
一方、LC EMA-qPCR法では、生菌数6.3 CFU/100 mL以上の菌液でレジオネラ属菌遺伝子が検出された。また、各菌液において液体培養の前後で、遺伝子定量値にそれぞれ2~3オーダーの増加がみられた。死菌液では推定死菌数6.3×102 CFU/100 mL以下の菌液では死菌由来遺伝子の検出が完全に抑制された。

表1.調製菌液希釈系列のLAMP法及びLC EMA-qPCR法結果

また、生菌数(CFU/100 mL)と遺伝子定量値(コピー/mL)の間には良好な相関が得られた(図1)。

図1.LC EMA-qPCR法による遺伝子定量値と菌数の相関

 

※大量の死菌が存在する場合などはEMAが消費され死菌由来遺伝子を検出する場合があります。

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