製品選択ガイド(抗体)

抗体製品一覧

(1)細胞・細胞間接着関連
・カドヘリンに対する抗体
  カドヘリンは細胞表面に存在する糖タンパク質の一群で、細胞間接着をつかさどる。
Anti-Human E-cadherinヒトE-カドヘリンと反応するマウスモノクローナル抗体で、細胞間接着を阻害E-カドヘリンは主として上皮細胞表面に発現される細胞-細胞間接着分子でCa2+イオン濃度依存的に同一分子間で結合する性質をもつ。E-カドヘリンの消失と癌の悪性度とは関連が示唆されている。抗体による免疫組織染色においてE-カドヘリンを可視化することができる。E-cadherin EIA Kit (Precoated)が別にある。
Anti-Mouse E-cadherinマウスE-カドヘリンと反応するラットモノクローナル抗体接着阻害実験用と免疫組織染色用の2種類がある。
Anti-Chicken N-cadherinニワトリN-カドヘリンと反応するラットモノクローナル抗体で、細胞間接着を阻害
Anti-Human N-cadherinヒト N-カドヘリンの細胞内配列と反応するマウスモノクローナル抗体組織染色およびウェスタンアッセイにおけるN-カドヘリンの局在を明らかにすることができる。N-カドヘリンは、胚の神経組織、心筋、間充織等で発現しており、発生・分化にともなって局所的な増減が観察され、神経組織等の構築を調節していると考えられている。
Polyclonal Anti-N-cadherinヒト N-カドヘリンと反応するウサギポリクローナル抗体で、細胞間接着は阻害しない。組織染色およびウェスタンアッセイにおけるN-カドヘリンの局在を明らかにすることができる。
Anti-Human P-cadherinヒトP-カドヘリンと反応するマウスモノクローナル抗体で、細胞間接着を阻害P-カドヘリンは、重層上皮(表皮、食道粘膜等)の増殖層、胎盤脱落膜等で発現しており、様々な組織の形成に関与していると考えられている。
Anti-Mouse P-cadherinマウスP-カドヘリンと反応するラットモノクローナル抗体で、細胞間接着を阻害

(2)細胞-細胞外マトリックス接着関連
Anti-Human Fibronectinヒト・フィブロネクチンと反応するマウスモノクローナル抗体種々の部位に結合する8クローンが用意されている。細胞接着ドメインを認識する2種の抗体は、尿中に排泄されるフィブロネクチンフラグメントを効率的に検出できる。Fibronectin EIA Kit (Precoated)が別にある。
Anti-Human Lamininヒト胎盤由来ラミニンを抗原としたマウスモノクローナル抗体細胞接着は阻害しない。ラミニンは基底膜の主成分をなす細胞接着性糖タンパク質で、コラーゲンやヘパリンと結合する。Laminin(LN) EIA Kit (Precoated)が別にある。
Anti-Human Vitronectinヒト・ビトロネクチンと特異的に反応するマウスモノクローナル抗体ビトロネクチンは血漿、血清、結合組織に存在する細胞接着性糖タンパク質である。

(3)骨代謝関連
Anti-Human Osteocalcinヒト・オステオカルシンに対するマウスモノクローナル抗体ウシ・オステオカルシンには交差反応しない。N末端の3アミノ酸の違いを認識する。オステオカルシンはγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)を含む骨の酸性タンパク質で、骨形成マーカーである。Osteocalcin EIA Kitが別にある。
Anti-Rat Osteocalcinラット・オステオカルシンに対するマウスモノクローナル抗体3種類のエピトープを異にする抗体があり、C末端の抗体はウシ・オステオカルシンには交差反応しない。
Anti-Mouse Osteocalcinマウス・オステオカルシンC末端配列に反応するラットモノクローナル抗体
Anti-Bovine Osteocalcinウシ骨由来オステオカルシンを抗原としたマウスモノクローナル抗体4つの異なるエピトープに結合するクローンが用意されている。いずれもヒト抗原と交差反応する。
Polyclonal Anti-Mouse Osteocalcinマウス・オステオカルシンN末端アミノ酸配列に反応するウサギポリクローナル抗体
Anti-Human Undercarboxylated Osteocalcin脱カルボキシル化された(Glu型)ヒト・オステオカルシンと反応するマウスモノクローナル抗体Glu型オステオカルシンは骨吸収マーカーである。Gla型とは反応しない。
Anti-Osteonectin/SPARC軟骨マーカーであるオステオネクチン(SPARC)(ヒト血小板由来、ウシ骨由来)を抗原としたマウスモノクローナル抗体骨由来および血小板由来オステオネクチンと反応する。
Anti-Human Procollagen Type I C-Peptide (PIP)ヒト・プロコラーゲンⅠ型C末ペプチドに特異的に反応するマウスモノクローナル
抗体
細胞から新生されたⅠ型コラーゲンの産生の検出に有用。Procollagen Type I C-peptide (PIP) EIA Kit (Precoated)が別にある。
Anti-Rat Collagen type IIラット由来コラーゲンタイプIIを抗原としたマウスモノクローナル抗体II型コラーゲンは軟骨細胞のマーカーである。
用途の異なる2種類の抗体がある。
Anti-Rat Bone Specific Alkaline Phosphataseラット骨型アルカリホスファターゼに特異的に反応するウサギポリクローナル抗体骨型アルカリホスファターゼは、骨芽細胞に含まれており、骨形成のマーカーとして利用できる。
Polyclonal Anti-Dentin Matrix Protein1ラットDentin Matrix Protein 1(GMP1)と特異的に反応するウサギポリクローナル抗体GMP1は骨や象牙質などの細胞外マトリックスを構成している非コラーゲン性タンパク質の一つで、石灰化との密接な関係が示唆されている。

(4)血小板関連
Anti-Human Platelet GMP-140
(P-selectin/CD62)
ヒト血小板を抗原としたマウスモノクローナル抗体GMP-140上の異なるエピトープを認識するクローンが3種用意されている。GMP-140は活性化状態の血小板、血管内皮細胞、巨核球の細胞表面に特異的に出現する糖タンパク質である。
Anti-Human von Willebrand Factor (vWF)ヒト血漿由来フォンビルブランド因子(vWF)を抗原としたマウスモノクローナル抗体異なるエピトープを認識するクローンがいくつか用意されている。vWFは接着分子の一つであり、血小板の血管内皮下組織への粘着に関与し、また血液凝固第Ⅷ因子と結合してそれを安定化する。

(5)グルカゴン、インスリン検出関連
Polyclonal Anti-Mouse Insulin Cマウス・インスリンC部分と反応するモルモットモノクローナル抗体

(6)酵素検出関連
Anti-Heme Oxygenase-1ラット・ヘムオキシゲナーゼ-1と反応するマウスモノクローナル抗体ヒト由来抗原とも交差反応する。この酵素はストレスに応答して細胞内に誘導されることが知られている。Mouse Heme Oxygenase-1 EIA Kit (Precoated)が別にある。

(7)インフルエンザウイルス検出関連
Anti-Human Influenza Virusインフルエンザウイルスを抗原としたマウスモノクローナル抗体種々のエピトープを認識する抗体が用意されており、インフルエンザウイルスの検出、タイピングに利用できる。

関連資料

ウェスタンブロッティング実験ハンドブック

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免疫組織化学染色法実験ハンドブック

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