本製品は、
Taq DNA polymerase(
TaKaRa Taq、
TaKaRa Ex Taq、
TaKaRa LA Taq、SpeedSTAR HS等)で増幅され、3’末端にデオキシリボアデノシン(dA)が一塩基付加されたPCR産物をクローニングするためのTベクターである。
EcoR Vサイトで切断され、各3’末端にdTを持つため、
Taq DNA polymeraseで増幅したPCR産物と直接ライゲーションでき、形質転換体のBlue/Whiteカラーセレクションが可能である。
また、T-Vector pMD20は、クローニングサイト上流にSP6プロモーター配列を有するため、SP6 RNA polymeraseを用いたクローニング遺伝子相補的な一本鎖RNAの合成も可能である。
T-Vector pMD19 (Simple)は、pUC19を基に設計されているが、pUC19に由来するマルチクローニングサイト上のすべての制限酵素サイトが除去されているため、クローニング後、PCR産物上のこれらの制限酵素サイトを利用する場合に有用である。
[注意]
PrimeSTARシリーズで増幅したPCR産物はほとんどが平滑末端となるため、そのままでは本キットを用いてTAクローニングすることはできません。PrimeSTARシリーズの増幅産物をTAクローニングに用いる場合には、3’末端にdAを付加する試薬を含む
Mighty TA-cloning Reagent Set for PrimeSTAR(製品コード 6019)をご利用ください。
本製品とControl InsertをDNA Ligation Kit Ver. 2.1を用いてライゲーションを行い、E. coli JM109 Competent Cellsに形質転換した場合、
> 1×105 cfu/μgのコロニーが得られ、そのうち90%以上が白色コロニーである。
白色コロニーの90%以上に、目的インサートを含んでいることをPCRにより確認している。