コンピテントセルは、外来DNAを取り込む能力を持つ受容菌で、遺伝子組換え体プラスミドなどを取り込む。形質転換、形質導入などの際、効率良く確実に行えるコンピテントセルが必要となる。タカラバイオでは、Hanahanの方法に改良を加え、コンピテントセルを調製している。
E. coli HST08 Premiumは外来のメチル化DNAを切断する遺伝子群
mrr,
hsdRMS,
mcrBC,
mcrAを欠失している。さらに、非常に高い形質転換能力を持っているため、メチル化されたDNAのクローニングから、遺伝子ライブラリーの作製、サブクローニング等に至るまで幅広い用途に使用できる。また、長鎖プラスミドDNAの形質転換においても高い効率が得られ、同様の遺伝子型を持つ他のコンピテントセルと比較してコロニー形成速度も速いため、
TaKaRa DNA Ligation Kit LONG(製品コード 6024)との組み合わせにより10 kb以上のDNAのクローニング、ライブラリー作製を容易に行える。
pUC系プラスミドでの形質転換の際には、β-ガラクトシダーゼのα-相補性を利用し、X-Gal添加により組換え体の選別が容易となる。F
-であるため、BAC、フォスミドベクターにも使用可能である。
※エレクトロポレーション用コンピテントセル(
E. coli HST08 Premium Electro-Cells)も用意しています。