構成コンポーネントの一部(水(H2O)、またはROX Reference Dye)に関して、名称や本数等の仕様変更を実施いたしました。
本変更はOne Step PrimeScript III RT-qPCR Mix(製品コード RR600A)は2025年8月、ロットAP21790Aより、One Step PrimeScript III RT-qPCR Mix, with UNG(製品コード RR601A)は2025年8月、ロットAP3R001より各々適用されています。変更の詳細につきましては こちらをご覧ください。
製品説明
本製品は、蛍光プローブ法による1ステップリアルタイムRT-PCR専用のプレミックス試薬です。本製品は逆転写酵素とPCR酵素および反応Bufferがあらかじめプレミックス化されており、RT-PCR反応を1チューブ内で連続的に行えるため、操作が簡便でコンタミネーションのリスクを低減できます。逆転写酵素には、耐熱性が高く、反応阻害物存在下でも効率よくcDNA合成が可能なPrimeScript III RTaseを採用しています。また複数の反応を同時に行うMultiplexリアルタイムPCR反応にも対応しています。 さらに、PCRにおいて発生リスクが高いキャリーオーバーコンタミネーションを防止する目的で使用されるUNGを添加したOne Step PrimeScript III RT-qPCR Mix, with UNG(製品コード RR601A/B)も利用することができます。本製品により、RNA/DNAウイルスの迅速検出やmRNAの発現解析をより簡便・確実に実施することが可能です。
なお、本製品はThermal Cycler Dice Real Time System装置に最適化していますが、以下のリアルタイムPCR装置で使用できることを確認しています。
Thermal Cycler Dice Real Time System III(製品コード TP950/TP970/TP980/TP990)
Applied Biosystems 7500 Fast Real-Time PCR System(Thermo Fisher Scientific社)
5種類の反応阻害物質を反応液に添加し、One Step PrimeScript III RT-qPCR Mix、従来製品および他社製品の阻害物質への耐性をテストした。One Step PrimeScript III RT-qPCR Mixは「添加なし」とのCt値の差が少なく、各種反応阻害物質への耐性が高いことが示された。
鋳型RNA:Human HeLa Cell Total RNA
ターゲット:Human ACTB遺伝子
プローブ:Takara qPCR Probe
図2.マルチプレックス解析での再現性
Human HeLa Cell Total RNA 1 pg~100 ngを鋳型として、One Step PrimeScript III RT-qPCR Mixを用いてACTB、GAPDH、PPIA、YWHAZ遺伝子のマルチプレックス発現解析を行った。全ターゲットにおいて、R2>0.99 を満たしていた。
○ Standard - Actin E = 97.1% R2= 0.996 Slope=-3.393 y-int=33.278 - YWHAZ E = 95.6% R2= 0.997 Slope=-3.433 y-int=35.528 - GAPDH E = 100.6% R2= 1.000 Slope=-3.307 y-int=35.400 - PPIA E = 97.1% R2= 0.999 Slope=-3.395 y-int=33.800
図3.Human ACTB遺伝子の発現解析における日差再現性
Human HeLa Cell Total RNA(製品コード 636543)、1 pg~1 μgを鋳型として、ACTB遺伝子の発現解析をOne Step PrimeScript III RT-qPCR Mix, with UNGを用いて、3日間に分けて行った。その結果、One Step PrimeScript III RT-qPCR Mix, ,with UNGは高い直線性(Rsq: 1)と安定した増幅効率(Eff. ≧92.5%)を示した。また、検量線間の各RNA量におけるCt値の最大差は1 pgにおける1.02が最大であった(データ示さず)。
本製品以外に必要な試薬、器具、機器(主なもの)
リアルタイムPCR装置
専用反応チューブあるいはプレート
PCR用プライマー
検出用プローブ(Perfect Real Timeサポートシステム for プローブやTaKaRa qPCR Probeなど)
マイクロピペットおよびチップ(オートクレーブ処理したもの)
操作上の注意
本製品を使用する場合の注意事項です。使用前に必ずお読みください。
One Step PrimeScript III RT-qPCR Mix (2×) を使用する際には、泡立てないよう穏やかに転倒混和し、試薬を均一にしてからご使用ください。試薬が完全に混和されていない場合、十分な反応性が得られなくなります。ボルテックスによる混合は行わないでください。なお、保存中に白濁を認めることがありますが、問題なくご使用いただけます。転倒混和により、必ず均一に混合し、チューブ蓋に付いている溶液を落としてからご使用ください(例:軽く遠心するなど)。使用後は、直ちにー20℃に保存してください。
また、製品受け取り直後は凍結している場合がありますが、品質には問題がありませんので融解してご使用ください。
Perfect Real Timeサポートシステム for プローブは、プローブ法によるリアルタイムRT-PCR用に最適化されたプライマー・プローブのセットを検索・オンライン注文するためのシステムです。
ヒト、マウス、ラットのRefSeq登録遺伝子に対して網羅的にリアルタイムRT-PCR用のプライマー・プローブを設計しています。
ターゲット遺伝子を検索し、ご希望のプライマーとプローブのセットを選択すれば簡単にオンラインで注文できます。
わずらわしいプライマー・プローブ設計と反応条件の至適化作業はもう不要です。siRNAの効果の確認、DNAマイクロアレイ解析結果の検証など遺伝子発現定量や遺伝子検出にどうぞお気軽にご利用ください。 サポートシステムはこちら