操作手順
1.一晩30℃で培養した酵母の培養液0.5 mlを50 mlのYPD培地に加える。
2.30℃でOD
660=1~2(二倍体では2~4)となるまで培養する(約6時間)。
3.1,000×
g、 5分間の遠心により集菌する。
4.菌体を10 mlのSolution Aに懸濁し、再度1,000×
g、5分間の遠心により集菌する。
5.菌体を最終濃度がOD
660=150となるようにSolution Aに懸濁する。
6.マイクロ遠心チューブに細胞懸濁液100 μlを分注し、30℃1時間インキュベートする。
7.5 μgのDNA(プラスミド状態もしくは直鎖状DNA)と150 μg Carrier DNA(Total 20 μl)を加える。
※pAUR101の場合、プラスミドを
BstP I 、
EcoO65 I 、
BsiW I または
Stu Iで切断し、直鎖状にした後、形質転換に用いる。
8.850 μlのSolution Bを加え、静かに混合する。
9.30℃で30分間インキュベートした後、42℃で15分間熱処理する。
10.10分間室温で静置する。
11.5,000 rpm、1分間の遠心により集菌し、YPD培地 5 mlに再懸濁する。
12.30℃で6時間から一晩培養する。
13.遠心により集菌した菌体を1 ml~数 mlの0.9% NaClに懸濁し、100 μlずつをYPD選択培地にまく。30℃で培養した場合、2~4日で形質転換体が現れる。
Aureobasidin Aを用いた酵母Saccharomyces cerevisiaeの形質転換法(酢酸リチウム法)
宿主株をYPD培地(5 ml)で一晩培養
↓
YPD培地(50 ml/500 ml三角フラスコ)に1~1.5%植菌
↓
30℃でOD
660=1~2(二倍体は2~4)まで振とう培養(約6時間)
↓
集菌後、Solution A 10 mlで洗浄し、再び集菌
↓
菌体をOD
660=150となるように、Solution Aに懸濁
↓
1.5 mlマイクロチューブに100 μlずつ分注し、30℃で1時間インキュベート
↓
5 μg DNA(plasmid or linear)と150 μg Carrier DNA(Total 20 μl)を添加
↓
850 μl Solution Bを添加し、緩やかに混合
↓
30℃で30分間インキュベート
↓
42℃で15分間、熱処理
↓
室温で10分間静置後、5,000 rpm ×1分間で集菌
↓
YPD培地5~10 mlに懸濁し、30℃で6時間~overnight(O/N)培養
↓
集菌し洗浄後、生理食塩水(1~5 ml)に懸濁
↓
Aureobasidin Aを含むYPD選択プレートに100 μlずつ塗布
↓
30℃で培養、2~4日でAureobasidin A耐性クローンが生育