Synthetic siRNA Quantitation Kit

培養細胞にトランスフェクションした合成siRNAの定量

Synthetic siRNA Quantitation Kit(製品コード 6142)

培養細胞に合成siRNAをトランスフェクションし、RNAi効果を確認した。さらにトランスフェクションした培養細胞からtotal RNAを調製し、本製品を用いて合成siRNA残存量を定量した。

【方法】
24ウェルプレートにHEK293細胞を1×105 cells/ウェルで播種し、約24時間培養した後、TransIT-LT1により分泌型ルシフェラーゼ(MetLuc2)発現ベクターpMetLuc2-Control(500 ng)を、TransIT-TKOによりMetLuc2遺伝子の発現をノックダウンするMetLuc2 siRNA(7.5 pmol)をCo-transfectionした(2連で実施)。
24時間後、培養上清を回収して分泌されたルシフェラーゼの発光を測定し、各細胞よりRNAサンプルを50 μl調製した* 1
その後、EASY Dilution (for Real Time)により100倍希釈し、測定サンプルとして5 μlを使用し、本製品の操作に従ってcDNAを調製した。調製したcDNAを鋳型に、TB Green Premix Ex Taq II (Perfect Real Time)*2およびアンチセンス鎖特異的なプライマーを使用してリアルタイムPCRを行い、MetLuc2 siRNAの定量を行った。

*1 RNA抽出時のsiRNAの回収率を求めるため、ホモジナイズした細胞に既知量の内部標準siRNA (1 pmol)を添加した。
*2 製品コードRR081A(販売終了)を使用した。(RR081AはRR820Aの旧バージョン)


【結果】
  • ノックダウン効果の確認(発光測定)
    Controlには非特異的な配列を持つ合成siRNAをトランスフェクションした細胞を使用しました。MetLuc2 siRNAをトランスフェクションした細胞の発光値はControlの発光値と比較して、平均7.6%(ウェル1:7.8%、ウェル2:7.4%)となり、RNAiによるノックダウン効果を確認することができました。


  • MetLuc2 siRNAの定量(リアルタイムPCRの結果)
    MetLuc2 siRNAおよび内部標準siRNAの10倍希釈系列を使用して検量線を作成し、MetLuc2 siRNAおよび内部標準siRNAを定量したところ、以下の結果が得られました。

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    既知量 MetLuc2 siRNA 内部標準siRNA
    Ct 定量結果 Ct 定量結果
    スタンダード1 10 fmol 20.71 - 17.38 -
    スタンダード2 1 fmol 24.53 - 20.89 -
    スタンダード3 100 amol 28.85 - 24.61 -
    スタンダード4 10 amol 32.73 - 28.55 -
    スタンダード5 1 amol 36.43 - 32.17 -
    サンプル(ウェル1) - 28.73 96 amol 21.79 610 amol
    サンプル(ウェル2) - 27.47 199 amol 21.67 657 amol


    RNA調製時に添加した内部標準siRNAの定量値から、以下の計算式に従って、siRNAの回収率をもとめました。



    サンプル(ウェル1)の場合

    リアルタイムPCRにより得られたMetLuc2 siRNAの定量値およびsiRNAの回収率(上記)より、培養細胞に残存しているMetLuc2 siRNAの量をもとめました。


    サンプル(ウェル2)の場合

    これらの結果より、MetLuc2 siRNA残存量はサンプル(ウェル1)では157 fmol、サンプル(ウェル2)では303 fmolとなりました。

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