NucleoBond^® Xtra Midi/Maxi

トランスフェクショングレードプラスミド精製プロトコール（NucleoBond Xtra Midi）

培養液の調製
集菌

培養液のOD₆₀₀を測定し、培養液の推奨液量を求める。
　培養液の液量（V）＝400/ OD₆₀₀ (ml) ^*1
培養液を、4℃、4,500～6,000×gで10分間以上遠心し、上清を除去する。

菌の溶解

細胞ペレットを、Buffer RES（＋RNase A）^*2 8 ml^*3 に完全に溶解する。
Buffer LYS 8 ml^*3 を細胞懸濁液に加え、穏やかに混合する。ボルテックスはしてはならない。
室温で、5分間静置する。

カラムの平衡化

カラムフィルターを挿入したNucleoBond Xtra Columnを、Buffer EQU 12 mlで平衡化する。
図に示すように、カラムの縁に沿ってバッファーを注ぐ。液を自然落下させてカラムを空にする。
フィルター全体が湿っていることを確認する。

中和

Buffer NEU 8 ml^*3 を、2の細胞懸濁液に加え、直ちに穏やかに混合する。ボルテックスはしてはならない。

ライセートの清澄化とローディング

4の溶液が入ったチューブを3回反転して沈殿が均一に懸濁している状態にした後、フィルターに加える。
液を自然落下させてカラムを空にする。

カラムの洗浄（1回目）

Buffer EQU 5 mlでフィルターとカラムを洗浄する。
図に示すようにカラムの縁に沿ってバッファーを注ぎ、フィルターに残っている溶液を確実に洗浄する。

カラムフィルターの廃棄

カラムからフィルターを引き抜く。あるいは、カラムを逆さにしてフィルターを除く。

カラムの洗浄（2回目）

Wash Buffer WASH 8 mlで、カラムを洗浄する。

溶出

Elution Buffer ELU^*4 5 mlでプラスミドDNAを溶出する。
溶出液を15 ml遠心チューブ（各自で用意）に集める。

沈殿

イソプロパノール（室温）を3.5 ml加え、ボルテックスで十分混合した後、室温で2分間静置する。
5,000×g以上で15分以上室温以下（好ましくは15,000×gで30分間、4℃）で遠心する。
上清を注意深く除去する。

DNAペレットの洗浄と乾燥

70%エタノール（室温）2 mlを沈殿に加え、5,000×g（好ましくは15,000×g）以上で5分間、室温で遠心する。
エタノールをチューブから完全に除去する。
5～10分間乾燥する。（乾燥しすぎるとDNAが溶解しにくくなるので注意する。）

DNAの溶解

適量のTE Bufferまたは滅菌蒸留水で溶解する。

*1	低コピープラスミドの場合は、培養液の液量（V）＝800/ OD₆₀₀ (ml)
*2	Buffer RES（＋RNase A）の調製法 RNase A（凍結乾燥品）のチューブに1 mlのBuffer RESを加えて完全に溶解し、全量をBuffer RESのボトルに移す。
*3	低コピープラスミドの場合は、16 ml
*4	BACのようなサイズの大きなプラスミドを溶出する場合は、Elution Buffer ELUを50℃に加温しておくと、回収率が上がる。