製品説明
NucleoBond Xtraは、超高純度のプラスミドDNAを高収量(Midi:~500 μg、Maxi:~1,000 μg)で精製する陰イオン交換クロマトグラフィーカラムである。短い処理時間で精製を完了できる。
NucleoBond Xtra Midiの操作手順を動画で紹介しています。(マッハライ・ナーゲル社公式)
| NucleoBond Xtra Midi | NucleoBond Xtra Maxi |
原理 | 陰イオン交換クロマトグラフィー法 |
形状 | 自然落下型カラム |
推奨する 大腸菌培養液量 | <200 ml(高コピー) <400 ml(低コピー) | <600 ml(高コピー) <1,200 ml(低コピー) |
プラスミドDNAサイズ | <300 kb |
回収量 | ~500 μg | ~1,000 μg |
A260/280 | 1.80~1.95 |
イソプロパノール沈殿時の回収方法 | Xtra Midi | Xtra Midi Plus | Xtra Maxi | Xtra Maxi Plus |
遠心分離 | NucleoBond Finalizer | 遠心分離 | NucleoBond Finalizer |
精製時間 | 70分 | 30分 | 75分 | 35分 |
最適な培養液使用量(LB培地)
より高いプラスミドDNA収量が得られる最適な培養液使用量V(ml)は、最適な総菌数になるよう培養液のOD
600値より下記の公式にて求める。
<高コピープラスミド>
Midi: V(ml)=400/OD600 (例:OD600=2 → 400÷2=200 ml)
Maxi: V(ml)=1,200/OD600 (例:OD600=2 → 1,200÷2=600 ml)
<低コピープラスミド>
Midi: V(ml)=800/OD600 (例:OD600=2 → 800÷2=400 ml)
Maxi: V(ml)=2,400/OD600 (例:OD600=2 → 2,400÷2=1,200 ml)
【注】低コピープラスミドを精製する際にはバッファーの使用量を増やす必要があるため、追加バッファー[NucleoBond Xtra Buffer Set I(製品コード 740417)]が必要である。低コピープラスミドの精製のみに本製品を使用する場合に必要なNucleoBond Xtra Buffer Set Iの数を以下に示す。
製品名 | 製品コード | 容量 | NucleoBond Xtra Buffer Set I 追加セット数 |
NucleoBond Xtra Midi | 740410.10 | 10回 | 1セット |
NucleoBond Xtra Midi | 740410.50 | 50回 | 2セット |
NucleoBond Xtra Midi | 740410.100 | 100回 | 4セット |
NucleoBond Xtra Midi plus | 740412.10 | 10回 | 1セット |
NucleoBond Xtra Midi plus | 740412.50 | 50回 | 2セット |
NucleoBond Xtra Maxi | 740414.10 | 10回 | 1セット |
NucleoBond Xtra Maxi | 740414.50 | 50回 | 3セット |
NucleoBond Xtra Maxi | 740414.100 | 100回 | 6セット |
NucleoBond Xtra Maxi plus | 740416.10 | 10回 | 1セット |
NucleoBond Xtra Maxi plus | 740416.50 | 50回 | 3セット |
LyseControlによるアルカリ溶解・中和の可視化
LyseControlは青い色素を含んだpH indicator試薬であり、Buffer LYSにあらかじめ含まれている。
懸濁大腸菌液(A)にBuffer LYSを添加すると同時に、菌懸濁液は青く変化する(B)。
懸濁液を中和するBuffer NEUの添加と同時に、LyseControlは無色に変化する(C)。
ここで中和が不充分な場合、青色が残った状態になる(D)。
中和反応が十分な場合、完全に無色になる(E)。
LyseControlにより、完全なアルカリ溶解・中和を確認することができ、最適な結果を得ることができる。
(Buffer LYSへの LyseControlの添加は、Lot.1210/*** 以降です。)
A | | 大腸菌ペレットをBuffer RESにより懸濁 |
B | | Buffer LYS(LyseControlを含む)を添加。 菌懸濁液が青く変色。 |
C | | Buffer NEUを添加して、混合開始。 中和反応によりLyseControlの青色が変化し始める。 |
D | | LyseControlの青色が若干残っている状態。 -混合が不十分 |
E | | LyseControlが無色の状態 -混合が十分に行われている。 |
内容
NucleoBond Xtra Midi、NucleoBond Xtra Maxi
・Buffer RES
・Buffer LYS
・Buffer NEU
・Buffer EQU
・Buffer Wash
・Buffer ELU
・RNase A(凍結乾燥品)
・NucleoBond Xtra Midi ColumnsまたはNucleoBond Xtra Maxi Columns
・Plastic Washers
NucleoBond Xtra Midi Plus、NucleoBond Xtra Maxi Plusには上記に加えて下記のコンポーネントが含まれる。
・NucleoBond Finalizers
・30 ml Syringes
・1 ml Syringes
・Buffer TRIS
NucleoBond Xtra Buffer Set I
・Buffer RES | 150 ml |
・Buffer LYS | 150 ml |
・Buffer NEU | 150 ml |
・RNase A(凍結乾燥品) | 10 mg |
保存
RNase A(凍結乾燥品):4℃
その他:室温
(RNase Aを添加したBuffer RESは4℃で保存する。6ヵ月間安定)
※Buffer LYSにはSDSが含まれているため、20℃以下で保存すると、沈殿が生じることがある。
沈殿が生じた場合は、30~40℃で数分間、ボトルを保温し、混合して溶解した後に使用する。
用途
- 大腸菌からの高コピー/低コピープラスミドDNAの精製
- トランスフェクショングレードのプラスミドDNAを調製
NucleoBondはマッハライ・ナーゲル社の登録商標です。