TaKaRa PCR Carryover Prevention Kit

PCR増幅産物の安定性

TaKaRa PCR Carryover Prevention Kit(Uracil DNA Glycosylase(UNG), heat - labile)を使用した場合

【方法】 Uracil - N - glycosylase(UNG)を用いてキャリーオーバーの影響を防止するPCR反応系では、不完全なUNGの熱失活により、増幅産物が分解されて誤ったPCR検査結果を導く場合がある。特に、ターゲット量が微量で増幅産物が少ない場合に注意が必要である。
TaKaRa PCR Carryover Prevention Kit(Uracil DNA Glycosylase(UNG), heat - labileを使用)とTaKaRa Taq Hot Start Versionを用いて、ヒトゲノムDNAから約1 kbの遺伝子断片をPCR増幅した。比較のため、他社製熱感受性UNGを推奨量添加した系でも反応を行った。PCR後、反応液を25℃で72時間または96時間保温放置して、残存するUNG活性によるPCR産物への影響を比較した。
【結果】Uracil DNA Glycosylase(UNG), heat - labileを添加して行ったPCR反応系では、室温で96時間置いた後も増幅産物の分解は見られなかった。


PCR条件
25℃ 10分(UNG処理)
95℃2分(UNGの熱失活)
94℃10秒
35サイクル
55℃30秒
72℃1分
1.コントロール(鋳型なし)
2.UNG非添加
3.Uracil DNA Glycosylase(UNG), heat-labile
4.他社熱感受性UNG
M.100 bp DNA Ladder

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