レンチウイルスベクターによる遺伝子導入 <製品選択ガイド>
【Lentiviral High Titer Packaging Mix】により作製したレンチウイルスベクターの感染能の確認
方法
<レンチウイルスベクターの調製>
HEK293T細胞(60 mm dish, 80% confluency)に、Venus発現レンチウイルスベクタープラスミドとパッケージングプラスミドをコトランスフェクトした。
Venus発現レンチウイルスベクタープラスミドは、CSII-CMV-Venus(RIKEN BRC DNA BANKより入手、Cat. RDB05553)を使用した。
パッケージングプラスミドは、
Lentiviral High Titer Packaging Mix(製品コード 6194)を使用し、比較対照として普段使用しているパッケージングプラスミドを用いた。
また、トランスフェクションには、A社のPEI試薬を使用した。
コトランスフェクションは、以下の量比で各試薬(1)~(4)を混合し、室温で15分静置後に行った。
(1) | Opti-MEM | 500 μl |
(2) | CSII-CMV-Venus | 3 μg |
(3) | Lentiviral High Titer Packaging Mix | 3.5μl |
or 別のパッケージングプラスミド | or 各1.5 μg |
(4) | PEI試薬 | 20 μg |
6時間後に培地交換し48時間培養後、培養上清を回収した。
<標的細胞への感染>
CHO-K1細胞(12 well, 60% confluency)に、ウイルス液500 μl、フレッシュなCHO-K1用メディウム500 μl、ポリブレン8 μg/mlで感染させ、24時間後に蛍光顕微鏡を用いてVenusの蛍光を観察した。
結果
図1. 普段使用しているパッケージングプラスミドを用いた方法 |
図2. Lentiviral High Titer Packaging Mixを用いた方法 |
※露光時間などを全て同条件で撮影した蛍光写真と明視野写真をmerge
Lentiviral High Titer Packaging Mixを用いるとより感染率の上昇が確認された。
データご提供:慶應義塾大学 理工学部 丹羽 祐貴 様
レンチウイルスベクターによる遺伝子導入 <製品選択ガイド>