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RNA-Seq解析 Q&A

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<解析手法に関する疑問>

Q1 mRNA対象とtotal RNA対象の違いは何ですか?
A1
<mRNA対象>
mRNA対象は、SMART-Seq mRNA + Nextera XT DNA Library Prep Kitを使用して、non-strandedライブラリー作製を行うRNA-Seq解析メニューです。
total RNAよりpolyA RNAを対象に、Oligo dT Primerを用いてcDNA増幅を行います。
polyA RNAを持たないnon-coding RNAは解析対象に含まれません。

<total RNA対象>
total RNAからSMART-Seq Stranded Kitを用いてStrandedライブラリーを作製します。ヒト、マウス、ラットが対象です。
total RNAよりRandom Primerを用いてcDNA増幅を行い、rRNA除去を行い、ライブラリーを作製します。polyAを持たないnon-coding RNAも解析対象に含まれます。
FFPE由来などの分解が進んだRNAの解析も可能です。

<解析対象に関する疑問>

Q2 遺伝子情報の無い生物種や、データベースに登録の無い新規転写産物も探索したいです。可能ですか?
A2   PacBioロングリードシーケンサー(パシフィックバイオサイエンス社)を使用したRNA-Seq解析で、de novo RNA-Seq解析Iso-Seq解析をご検討ください。
Q3 lncRNAやアンチセンスRNAの解析は可能ですか?
A3   可能です。ヒト、マウス、ラットが対象のSMART-Seq Stranded Kitを用いた方法がございます。
Q4 菌体のRNA-Seqを依頼することは可能ですか?特別な作業が発生しますか?
A4   菌体のRNA-Seqも可能です。BacteriaのrRNA除去処理を実施し、ライブラリーを作製します。
菌体からのRNA抽出からご依頼の場合は、事前に「解析生物に関する情報提供用紙」をご提出ください。受入れ可否を確認いたします。詳細はこちら

<データに関する疑問>

Q5 各遺伝子の発現を調べたい場合、シーケンスデータ量は1検体あたりどの程度取得したらよいですか?
A5   mRNAを対象とした解析の場合、4,000万リード/検体を取得することで低発現の遺伝子も検出できます。(ヒトなど哺乳類の場合)
total RNAを対象とした解析は、mRNAだけでなくlncRNAなども検出されますので、多めの8,000万リード/検体の取得が目安になります。
Q6 発現量のFPKM値とTPM値の違いを教えてください。
A6   FPKMはfragments per kilobase of exon per million reads mappedの略であり、100万マッピングフラグメント当たりの、エクソン1 kbのリード数となります。
TPMはtranscripts per millionの略であり、遺伝子長がすべて同じとした際の100万マッピングフラグメント当たりのフラグメント数となります。
最近ではTPMがより実際の遺伝子発現との一致が高いとされており、正規化の方法としてよく利用されています。
Q7 他社で取得したシーケンスデータについて、遺伝子発現量解析をタカラバイオに依頼したいです。どのような情報を提供したらいいですか?
A7   解析にはゲノム配列(FASTA形式)および遺伝子アノテーションファイル(GTF形式)が必要です。
特に指定がない場合は、GENCODEおよびEnsemblから取得したデータを使用します。
データ取得サイトを指定したい場合やデータのファイル形式が異なる場合などは別途ご相談ください。
Q8 論文などに使用できるヒートマップ図などを作成してもらえますか?
A8   論文用の図の作成サービスは行っておりません。

<検体に関する疑問>

Q9 RNA抽出の推奨キットを教えてください。
A9   検体の形状により、使用するキットが異なります。弊社ではNucleoSpin RNA抽出キットなども販売しております。
Q10 急ぎRNA検体を送りたいです。こちらで検体の品質は確認しなくていいですか?
A10   弊社にてRNAの品質検定を実施しますが、可能な限り事前に品質検定を実施してください。分解などの問題がある場合は再送などをご相談いたします。
Q11 提供予定のRNAが正確な定量が困難なほど微量なのですが、受入可能ですか?
A11  はい、可能です。
価格や納期についてはお問い合わせください。
Q12 FFPE検体由来のRNAは解析可能ですか?
A12  はい、可能です。
ライブラリー作製試薬はSMART-Seq Stranded Kitを使用します。
ただし、RNAの分解が強く進行しているとライブラリー作製不良となる可能性がございます。