・ | 標準曲線を使用しない | → | 精度の高い測定が可能 | |
・ | 約20,000個に分割された液滴(droplet)で個別にPCR反応が進行するためPCR阻害物質の影響が少ない |
AAVベクターのITRをターゲットとしたプライマーおよびプローブを用いて力価を測定しました。
図1.各Dropletにおける蛍光強度解析結果
図2.人工合成プラスミドの実測値と理論値の相関性の確認結果
段階希釈した人工合成プラスミドを用いて、プライマー・プローブの反応性を確認しました。ダイナミックレンジ内で直線性が担保され、人工合成プラスミドおよびプライマー・プローブの反応性に問題がないことが確認できました。
図3.各Dropletにおける蛍光強度解析
表1.解析結果
希釈倍率 | コピー数 (N=3平均)(copies/µl) |
タイター (N=3平均)(copies/µl) |
Accepted Droplets (N=3平均)(PCR n=3) |
Positives per Accepted Droplets | %CV (PCR n=3) |
---|---|---|---|---|---|
10 | - | - | 19,283 | 0.00 | - |
102 | - | - | 19,485 | 0.00 | - |
103 | - | - | 19,640 | 0.00 | - |
104 | 2,783 | 5.57×109 | 19,866 | 0.91 | 1% |
105 | 296 | 5.91×109 | 21,007 | 0.22 | 3% |
106 | 29.2 | 5.83×109 | 21,202 | 0.02 | 5% |
反応性に問題のないことが確認できたプライマー・プローブおよびAAVベクター(模擬サンプル)を用いて試験を実施したところ、104~106倍希釈においてCV値10%以下でタイターを特定することができました。一方、ダイナミックレンジから大きく外れる希釈倍率ではデータ取得ができない結果となっており、サンプルを最適なコピー数に希釈することが、正しい結果取得に重要です。