ノロウイルス遺伝子型判別用PCRキットVer.2(以下、本製品:製品コード RC122A/RC123A)
*1を用いて網羅性確認試験を行いました。比較として病原体検出マニュアル
*2に準拠した反応系(以下、標準法)を用いた試験も行いました。試薬組成、PCR条件、試験結果を以下に示します。
<試薬組成・PCR条件>
人工合成遺伝子(DNA)を鋳型とし、GI.1~9および GII.1~27, GXI.1(旧GII.15)の人工合成遺伝子(DNA)を5×10
4コピー/反応となるよう供し、PCR反応のみを実施しました。電気泳動には、TAE bufferと3%アガロースゲルを使用し、PCR産物5 µlを供して、100 V/25分間の泳動を行いました。
本製品(製品コード RC122A/RC123A)
(試薬組成)
RT-PCR Mix (NV)-2 | 25 μl |
Enzyme Mix (NV) | 4 μl |
GI or GII Primer Mix (NV)-2 | 2 μl |
滅菌水 | 17 μl |
人工合成遺伝子(鋳型) | 2 μl |
Total | 50 μl |
(PCR条件)
94℃ | 1分 |
98℃ | 10秒 | | 45サイクル |
52℃ | 15秒 |
68℃ | 30秒 |
標準法
(試薬組成)
2×PCR Buffer for KOD -Multi & Epi- | 25 μl |
KOD-Multi & Epi- | 1 μl |
Forward primer(10 μM)*3 | 2.5 μl |
Reverse primer(10 μM)*4 | 2.5 μl |
滅菌水 | 17 μl |
人工合成遺伝子(鋳型) | 2 μl |
Total | 50 μl |
(PCR条件)
94℃ | 2分 |
98℃ | 10秒 | | 45サイクル |
50℃ | 15秒 |
68℃ | 30秒 |
<結果(GI)>
Marker:100 bp ladder、GI目的産物鎖長:579 bp
<結果(GII)>
Marker:100 bp ladder、GII目的産物鎖長:570 bp
本製品では、GI遺伝子型9種(P-type 9種)およびGII遺伝子型27種(P-type 18種)の現在確認されている遺伝子型全てを、安定的に増幅することができた。
第43回 日本食品微生物学会学術総会 発表資料より
(タカラバイオ比較データ)
*1 Norovirus (GI) RT-PCR Kit for genotyping Ver.2(製品コード RC122A)、Norovirus (GII) RT-PCR Kit for genotyping Ver.2(製品コード RC123A)
*2 国立感染症研究所「病原体検出マニュアル ノロウイルス (第1版)令和元年6月」
*3 GI: MON432, GII: MON431
*4 GI: G1-SKR, GII: G2-SKR