牛呼吸器病症候群（BRDC）関連ウイルス検出キット

【対象製品】
BRDC Virus Direct Detection RT-qPCR Kit（製品コード RC250A：以下、本製品）

【概要】
検出対象ウイルス各種の単独培養液およびこれらを混合したもの（以下、混合ウイルス培養液）^＊1について、本製品に含まれるSolution Qを用いて検体サンプルの調製を行った。これらを本製品に供することで、検出対象ウイルス遺伝子に対する反応性を比較した。
＊1 いずれのウイルスも10³ TCID₅₀/ml（牛RSウイルスのみ10² TCID₅₀/ml）の力価となるよう調製した。

＜検出対象＞
〇検出系（1）

• 牛パラインフルエンザウイルス3型（遺伝子型AおよびC）（以下、BPIV3-A、BPIV3-C）
• 牛RSウイルス（以下、BRSV）
• 牛伝染性鼻気管炎ウイルス（以下、IBRV）

以下のような組み合わせで混合ウイルス培養液を調製し、検体サンプルの調製に供試した。

混合液A	BPIV3-A	BRSV	IBRV
混合液C	BPIV3-C

〇検出系（2）

• 牛アデノウイルス4～7型（以下、BAdV-4～7）
• 牛コロナウイルス（以下、BCoV）
• 牛ウイルス性下痢ウイルス1型および2型（以下、BVDV-1、BVDV-2）

※ 牛RPPH1遺伝子を対象とするインターナルコントロール（IC）を含む。

以下のような組み合わせで混合ウイルス培養液を調製し、検体サンプルの調製に供試した。

混合液1	BAdV-4	BCoV	BVDV-1
混合液2	BAdV-5
混合液3	BAdV-6
混合液4	BAdV-7
混合液5	BAdV-4		BVDV-2
混合液6	BAdV-5
混合液7	BAdV-6
混合液8	BAdV-7

【結果】
検出系（1）および（2）のいずれにおいても、単独のウイルス培養液と混合ウイルス培養液を供した場合で、同等の反応性が認められた。
＜検出系（1）における反応結果＞

＜検出系（2）における反応結果＞

【考察】
今回の試験結果より、複数の検出対象ウイルスが混在するような検体サンプルを用いた場合でも、単独のウイルスを検出する場合と同等の反応性を有することが示唆された。

※本データは、弊社との共同研究を通じて、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門よりご提供いただきました。