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細菌叢解析、ショットガンメタゲノム解析 Q&A

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<解析についての疑問>

Q1 16S rRNA解析(細菌叢解析)とショットガンメタゲノム解析の違いは何ですか?
A1  16S rRNA解析(細菌叢解析)はBacteriaのみが対象となります。
ショットガンメタゲノム解析はBacteriaだけでなく、Archaea、Viruses(二本鎖DNAウイルス)、fungiMicrobial eukaryotes(藻類やプロトゾア)も解析対象に含まれます。
また、サンプル中に含まれる生物種の解析(系統分類解析)だけでなく、含まれる遺伝子機能の解析(機能解析)を希望される方はショットガンメタゲノム解析をお勧めします。
Q2 ヒト糞便検体を解析した場合、菌種として何種類ぐらいが検出されますか?
A2  サンプルの背景や環境(健常者 or 患者、治療前 or 治療後 など)によって検出数は異なりますが、参考数では200種前後が検出されます。
Q3 16S rRNA解析(細菌叢解析)で菌種を同定することは可能ですか?
A3  データベース(greengenes)の登録状況に依存しますが、ほとんどの菌種の場合で属レベル~種レベルでの確認となります。また本解析ではバクテリア種の同定はできません。
Q4 凍結した糞便の融解は解析結果に影響しますか?
A4  不活化されていない糞便検体を融解すると、細菌叢が変化する恐れがあります。凍結融解を繰り返さずに保管いただくか、または専用の採便キットをご利用いただくことをお勧めします。
採取・保存方法の違いが解析結果に影響する可能性がありますので、同一試験内では同一の手法での実施をお勧めします。
Q5 サンプルのDNA濃度が薄いのですが解析は可能ですか?
A5  16S rRNA解析(細菌叢解析)の可否はユニバーサルプライマーでのPCR結果で確認します。DNA量が微量でも解析できる場合もあれば、DNA量が多くてもバクテリア由来のDNAの割合が少なければ解析できない場合もあります。
ショットガンメタゲノム解析の場合は5 ng/μl程度でもライブラリー作製が可能です。一度お問い合わせください。

<データに関する疑問>

Q6 グループ情報の提供は必須ですか?
A6  必須ではありません。グループ情報をご提供いただいた場合は系統分類結果の並び替え、多様性解析などに反映いたします。
比較解析をご依頼の場合はグループ情報のご提供が必要です。
グループ情報の使用例はこちらをご参照ください。
Q7 ボランティアなどの一般の方にも提供できる簡単なレポートは納品されますか?
A7  ボランティアなどの一般の方向けの簡易レポートの納品は行っておりません。
Q8 コントロール群と対象群を比較する場合の最低N数を教えてください。
A8  マウスなどではN=3以上、ヒト糞便などの個人差が大きいサンプルの場合は最低でもN=10以上を推奨します。
比較解析をご依頼いただく場合、16S rRNA解析(細菌叢解析)ではN=5以上、ショットガンメタゲノム解析ではN=3以上が必要です。
Q9 真菌やウイルスも解析結果に含まれますか?
A9  16S rRNA解析(細菌叢解析)では、真菌やウイルスは含まれません。
ショットガンメタゲノム解析では検出可能です。Archaea、Viruses(二本鎖DNAウイルス)、fungiMicrobial eukaryotes(藻類やプロトゾア)も解析対象に含まれます。

<サンプルに関する疑問>

Q10 水や土壌などの環境サンプルからの核酸抽出も対応可能ですか?
A10  環境サンプルからの抽出は実施可能ですが、弊社標準プロトコール・抽出キットでの実施となります。
水の濃縮作業や大量サンプルからの抽出などは対応しておりません。水サンプルについては、遠心分離後の凍結ペレットでの送付、またはフィルター濾過後のフィルターなどをご提供いただくことをお勧めいたします。
・弊社抽出キット例:NucleoSpin Soil
また、事前にサンプルの安全性を確認するために、弊社のバイオハザード委員会で受入れの可否を判断させていただきます。サンプル送付前にお問い合わせください。
Q11 ニワトリやブタ(家畜)などの糞便でも解析可能ですか?
A11  家畜由来サンプルについては、流行状況によって家畜伝染病の情報提供のご提出をお願いしております。
事前に情報をご提供いただき、弊社のバイオハザード委員会で受入れの可否を判断させていただきます。サンプル送付前にお問い合わせください。
Q12 唾液サンプルからの核酸抽出も依頼可能ですか?
A12  可能ですが、提供形態によって対応が難しい場合がございます。
採取キット OMNIgene oral (唾液用)で送付いただくことをお勧めいたします。それ以外のキット・形態でご送付いただく場合は事前に対応可否をお問い合わせください。
また、事前にサンプルの安全性を確認するために、ウイルスなどの感染情報をご提出いただき、受入れの可否を判断させていただきます。
Q13 お勧めの採便キットはありますか?
A13  一例としてテクノスルガ社の採便キットが挙げられます。
16S rRNA解析(細菌叢解析)を核酸抽出からご依頼の場合は、弊社から採便キットを送付しております。
採便方法はキットのプロトコールに従ってください。