HeLa S3細胞、A549細胞から抽出したゲノムDNAを超音波処理により断片化し、各2.0 μgをEpiXplore Methylated DNA Enrichment Kitによるメチル化DNAの濃縮に用い、最終的にそれぞれ60 μlの非結合画分(FT)および結合画分(EL)の濃縮物を得た。1反応あたり1 μlの濃縮物をリアルタイムPCRの鋳型として使用し、EpiScope Promoter qPCR Array (Human)(終売)と
TB Green Premix Ex Taq GC (Perfect Real Time)を用いてリアルタイムPCRを行った。解析結果を図1に示す。
図1. EpiScope Promoter qPCR Array (Human)での解析結果
EpiXploreの非結合画分および結合画分のDNAをリアルタイムPCRで解析し、各画分の定量値をパーセンテージで表した(青:非結合画分、赤:結合画分)。いくつかの遺伝子において、細胞の種類により濃縮度合いが大きく異なることが確認され、これらの遺伝子の転写開始点上流付近のDNAメチル化状態に違いがあることが示唆された。なお、A549のCDKN2AとCDKN2Bは、非結合画分、結合画分ともに検出されなかった。