育種選抜や系統に関連するゲノム領域や原因遺伝子候補をGWASやQTL-seq、縮約ゲノム解析にて評価します。ハイスループットシーケンサーを用いることで、形質差に関わる候補領域の探索、マーカー候補の取得、多数系統の迅速スクリーニングの実現が期待できます。
解析の進め方
- 交配集団やバルク検体を用いる場合はQTL-seqにより、ΔSNP-indexプロットから目的形質と連関する候補領域を探索します。
- 多数の品種・系統を対象とする場合は、ゲノムワイドな多型情報を取得し、形質値との関連をGWASにより解析して候補領域を推定します。
- 候補領域取得後は、領域内の候補遺伝子抽出や機能アノテーション、KASPなどのマーカー候補の設計への展開も期待できます。
解決が期待される課題
- 目的形質に関わる候補領域や候補遺伝子を絞り込むことで、形質差の背景をゲノム情報に基づいて評価できます。
- 候補マーカーを用いた迅速スクリーニングにより、多数の交配後代や保存系統から有望系統を効率的に選抜できる可能性があります。
- 原因遺伝子候補の検証、選抜マーカーの開発、育種期間の短縮、目的形質を持つ系統の早期選抜に活用できます。
Keyword: QTL-seq、GWAS、marker-assisted selection、品種改良、育種支援、迅速スクリーニング
参考文献
ゲノム解析とQTL-seqにより性決定領域を絞り込み、幼苗段階の性判別に使える分子マーカー開発へ展開した実例です。
Tamiru, M., Natsume, S., Takagi, H., White, B., Yaegashi, H., Shimizu, M., et al. (2017). Genome sequencing of the staple food crop white Guinea yam enables the development of a molecular marker for sex determination. BMC Biology, 15, 86.
解析結果イメージ
候補領域探索図: ゲノム上の多型情報から目的形質に関連する領域を絞り込み、マーカー候補の設計につなげる図の例
ΔSNP-indexプロット: バルク間比較により候補領域を絞り込むQTL-seq解析図の例