Advantage-HF 2 PCR Kitはエラーの少ない増幅が可能なPCRシステムで、ゲノムDNAやcDNAを鋳型として3.5 kbまでの増幅が可能である。 本キットにはTitanium
Taq DNA Polymeraseと少量の校正用ポリメラーゼを構成成分とするAdvantage HF 2ブレンド酵素が含まれている。本酵素により、高収量、高感度およびさまざまなターゲットに対する特異性が実現する(図1 パネルA)。本キットには最適化した酵素とともに、独自のdNTP Mixや特別に設計した反応バッファーが含まれており、野生型の
Taq DNAポリメラーゼに比べ、25倍を超える正確性が得られる。
図1. Advantage-HF 2 PCR Kitを用いた増幅
パネルA:各種サイズのcDNAと遺伝子断片の増幅。
レーン1, 2:Marathon-Ready Human Placenta cDNA(製品コード 639311)からの増幅 レーン1:1.3 kb TFR断片 レーン2:1.2 kb β-アクチン断片
レーン3~5:仔ウシ胸腺DNAから増幅した1.0~3.5 kbのBPTI遺伝子断片
レーン6~8:ヒトゲノムDNAから増幅した0.5~1.8 kbのヒト心筋β-ミオシン鎖の数断片 レーンM:1 kb DNAサイズマーカー
パネルB:Taq、Advantage 2 Polymerase Mix Kit、Advantage-HF 2 PCR Kitの忠実度 (正確性)を既報に従って測定した(1、2)。25サイクルのPCRで増幅配列1,000 bp当りのエラーが0.66 bpであるTaqを基準にして、Advantage酵素ミックスの忠実度を標準化した。Advantage 2のエラーは1,000 bp当り0.24 bpであり、Advantage-HF 2のエラーは1,000 bp当り0.023 bpであった。
(注)Advantage HDで用いた方法(22ページ 図1参照)で、Advantage-HF2の正確性を求めると、エラー率は0.021%であった。