製品説明 Cellartis Power Primary HEP Mediumは凍結ヒト初代肝細胞用の長期維持培地であり、本培地を用いると、これまで2D培養環境下では数日~1週間程度しか維持できなかった肝細胞を、スフェロイド培養などの培養環境を用いることなく、一般的な2D培養環境下で4週間維持することができる。本培地で培養した肝細胞は生存率が高く、また、薬物代謝機能や薬物誘導能、アルブミン代謝能などの機能を保持している。培地交換の頻度は2日に1回でよく、かつ土日の培地交換が不要であるため、非常に使いやすい培地である。
本培地は長期の毒性試験や薬物動態代謝試験のほか、ウイルス感染研究などにも使用可能である。
※ 培養には別途Collagen I(Corning社, Cat. No. 354236など)またはCollagen Iコート プレート(Corning社, BioCoatなど)が必要です。
内容 Cellartis Power Primary HEP Medium 250 ml
保存 -20℃
使用前に4℃で解凍した後、分注して-20℃で遮光保存してください(使用期限:製品ボトルに記載)。
再解凍した培地は4℃で保存し、一週間以内に使用してください(再凍結不可)。
本製品以外に必要な試薬
ラット尾由来 Collagen I(Corning社, Cat. No. 354236 など)またはCollagen Iコート プレート(Corning社, BioCoatなど)
D-PBS
アプリケーションデータ
図1.長期培養した初代肝細胞中のATP量推移
ドナーの異なる6種類の初代肝細胞をPower Primary HEP Mediumで28日間培養したところ、培養期間を通じて培養開始初期と同等以上の細胞中ATP量(生細胞)の維持が確認された。
図2.培養28日目の初代肝細胞の顕微鏡像
ドナーの異なる2種類の初代肝細胞をPower Primary HEP Mediumで28日間培養した。顕微鏡像から、細胞の良好な状態が確認できた。
図3. 長期培養した初代肝細胞中のCYP活性推移
ドナーの異なる4種類の初代肝細胞をPower Primary HEP Mediumで28日間培養したところ、培養期間を通じて一定値以上のCYP活性を保持していることが確認できた。
図4.長期培養した初代肝細胞中のCYP誘導能
ドナーの異なる3種類の初代肝細胞をPower Primary HEP Mediumで26日間培養した。4種のCYP(1A2、2B6、3A4、2C9)について各誘導剤* を添加してさらに2日間培養したところ、CYP活性の上昇がみられ、薬物誘導能が維持されている事が確認できた。
* 1A2 - Ome: omeprazole / 2B6 - PB: phenobarbital / 3A4 – Rif: rifampicin / 2C9 – PB: phenobarbital
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Cellartis 幹細胞研究用製品ガイド
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