製品説明
昆虫細胞は、発現タンパク質の翻訳後修飾が期待できる有用な遺伝子発現ツールで、昆虫細胞での発現は、一過性のトランスフェクションと組換えバキュロウイルス産生が一般的に行われている。
本製品は、幅広い昆虫細胞株で高発現を得るために至適化された動物由来成分不含のトランスフェクション試薬である。
図1.TransIT-Insectを用いたバキュロウイルスゲノムDNAの高効率トランスフェクション
TransIT-Insectを用い、6ウェルプレートで5×10
5個のSf9細胞へコトランスフェクションを行った。コトランスフェクションには、GFPを搭載したProGreen baculovirus genomic vector DNA(AB Vector)(製品コード AV100)0.5 μgとpVL1393 transfer vector(AB Vector)(製品コード AV200)0.1 μgを用い、DNA総量(μg)に対して3倍量の試薬(μl)を使用した(試薬:DNA=3:1)。トランスフェクション6日後に蛍光位相差顕微鏡観察を行った。A:蛍光観察 B:蛍光/位相差Merge
図2.他社製品との比較
96ウェルプレートで昆虫細胞株Sf9(A)、High Five(B)、
Drosophila S2細胞(C)のトランスフェクションを行った。トランスフェクションは、hr5 enhancer/IE1 promoterを持つルシフェラーゼ発現ベクター0.1 μgを用い、各製品推奨の試薬:DNA比(μl:μg)に従って実施した。トランスフェクション48時間後に、ルシフェラーゼの発現量を測定した(N=3)。Sf9とHigh Five細胞は無血清培地で培養およびトランスフェクションを行い、S2細胞は血清含有培地で行った。
図3.High Five細胞での組換えタンパク質発現
High Five細胞に各試薬を用いてトランスフェクションを行った。トランスフェクションは6ウェルプレートを使用し、hr5 enhancer/IE1 promoterを持つGFP発現ベクター2.5 μgを、各製品推奨の試薬:DNA比(μl:μg)に従って実施した。トランスフェクション72時間後に100 μlの培養細胞から可溶性ライセートを調製し、SDS-PAGE、CBB染色を行い、Cells alone(トランスフェクションなし)をコントロールとして発現量を比較した。
TransIT-Insectでトランスフェクションした細胞ライセートでは、高レベルのGFP(約38 kDa;6×Hisタグ、Sタグ、HSVタグを含む)が検出された(
*)。
図4.トランスフェクション後のタンパク質発現量の増加
TransIT-Insectを用いて、96ウェルプレートで昆虫細胞株Sf9(A)、High Five(B)、
Drosophila S2(C)へのトランスフェクションを行った。トランスフェクションはhr5 enhancer/IE1 promoterを持つルシフェラーゼ発現プラスミド0.1 μgを用い、試薬:DNA比=2:1(μl:μg)で実施し、トランスフェクションから24、48、72時間後にルシフェラーゼ活性を測定した(N=3)。Sf9とHigh Five細胞は無血清培地で培養およびトランスフェクションを行い、S2細胞は血清含有培地で行った。
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