製品説明
プロモーター活性の研究には、時間経過に伴い色調が緑から赤にシフトする蛍光タイマータンパク質Living Colors Fluorescent Timerを使用する(1、2)。この色調の変化を利用すれば、生体内のどこでプロモーターが活性化されるか、どのタイミングで不活性化するかなど、プロモーター活性のタイムフレームを可視化できる。
プロモーター活性を簡単にキャラクタライズ
Fluorescent Timerは2つのアミノ酸置換を含むDsRed蛍光レポーターの変異体である。この変異は蛍光強度を高めると同時に、色彩が変化するという特異なスペクトル特性を賦与している。蛍光の色彩はFluorescent Timerが成熟するのに従い、数時間のうちに緑から赤に変化する。なお、成熟に要する時間は使用する発現系により異なる。Fluorescent Timerは合成の直後から緑色の蛍光を放射し始めるが、時間が経過するにつれて蛍光色素が変化し、蛍光が長波長側へとシフトする。そして、完全に成熟したタンパク質では鮮やかな赤色を発するようになる。タンパク質の色のシフトは予測可能であることから、遺伝子発現の開始から終結までの経過を追跡するために使用できる(例えば、胚形成や細胞分化の間など)。
pTimerベクター
主に、蛍光タイマーcDNAの供給源として使用する。
pTimer-1ベクター
プロモーターレスタイプのベクターである。蛍光タイマータンパク質をコードする配列の上流にあるマルチクローニングサイトに、プロモーターあるいはプロモーター/エンハンサー配列を挿入し、プロモーターからの転写をモニターする。機能を有するプロモーターが挿入されない場合、本ベクターは蛍光タイマータンパク質を発現しない。
図1. 蛍光タイマーベクター 保存
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