本製品は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイクタンパク質における以下の変異を検出するための迅速・簡便なリアルタイムPCR試薬で、各変異をそれぞれ特異的に検出するためのプライマー・プローブと、コアキット(PCR酵素ミックスと前処理試薬のセット)、ポジティブコントロールRNAを組み合わせて使用する。(
ポジティブコントロールRNA各種はこちら)以下の各変異は、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質にみられるアミノ酸変異である。これらの変異を持つ変異株として以下が報告されている。
製品化にあたり、群馬パース大学大学院 木村博一教授に監修していただいた。
<検出対象変異と主な変異株>
N501Y変異 | アルファ株(EPI_ISL_601443)、ベータ株(EPI_ISL_700428)、ガンマ株(EPI_ISL_833137)など |
E484K変異 | ベータ株(EPI_ISL_700428)、ガンマ株(EPI_ISL_833137)など |
E484Q変異 | カッパ株(EPI_ISL_1704611)など |
E484A変異 | オミクロン株BA.1(EPI_ISL_6913953.2)、BA.1.1(EPI_ISL_7571618)、BA.2(EPI_ISL_8559646)など |
L452R変異 | デルタ株(EPI_ISL_2379631)など |
L452Q変異 | ラムダ株(EPI_ISL_2508582)など |
T478K変異 | デルタ株(EPI_ISL_2379631)など |
F490S変異 | ラムダ株(EPI_ISL_2508582)など |
P681R変異 | ガンマ株(EPI_ISL_833137)、デルタ株(EPI_ISL_2379631)など |
P681H変異 | アルファ株(EPI_ISL_601443)、ミュー株(EPI_ISL_2933813)など |
G339D変異 | オミクロン株BA.1(EPI_ISL_6913953.2)、BA.1.1(EPI_ISL_7571618)、BA.2(EPI_ISL_8559646)など |
※変異株の名称はWHOによる分類を示し、括弧内は代表的GISAID Accession IDを示しています。
【特長】
- プライマー・プローブとコアキットを組み合わせて自由に使用可能
本シリーズのプライマー・プローブはすべて、SARS-CoV-2 Direct Detection RT-qPCR Core Kit(製品コード RC330A)*と組み合わせて使用可能です。
* SARS-CoV-2 Direct Detection RT-qPCR Kit(製品コード RC300A/RC30JW)と同じ反応系です。
反応条件は、プライマー・プローブの取扱説明書をご確認ください(一部温度条件が異なります)。
- RNA精製は不要、ダイレクトに検出!
サンプルと前処理試薬の混合液を熱処理するだけの簡便な前処理でRT-PCRが可能
- 前処理から検出まで1時間以内、迅速に判定可能
【検出フロー】
【判定イメージ】
FAM (Wild 検出系) | Cy5 (Mutant 検出系) | 判定 |
| | 変異あり
|
| | 変異なし |
※ Primer/Probe E484K/E484Q (SARS-CoV-2)(製品コード RC349A)、Primer/Probe L452R/L452Q (SARS-CoV-2)(製品コード RC343A)、Primer/Probe P681R/P681H (SARS-CoV-2)(製品コード RC321A)の3製品については、FAM:Wild検出系、Cy5/HEX:Mutant検出系で、それぞれの変異の判定を行います。