製品説明
NucleoMag HMW DNAは、ヒト・動物の組織、全血、唾液、また細胞、植物、細菌、酵母など様々なサンプルから高分子ゲノムDNAを調製できるキットです。磁性ビーズを使用したキットであるため自動化装置に組み込むことが容易で、ハイスループットでのDNA精製に使用できます。また、スケールアップ/スケールダウンも簡単で、高純度、高収量を再現性良く実現可能です。
本製品で精製したDNAは、SMRT sequencing(Pacific Biosciences社)やNanopore Sequencing(Oxford Nanopore Technologies社)などのロングリードシーケンスに最適です。また、染色体上へのゲノムマッピングや長鎖PCR増幅などのアプリケーションにも適しています。
図1.各種サンプルからの高分子量DNA精製
NucleoMag HMW DNAを使用して、心臓組織、植物の葉、血液、細胞、唾液、細菌、酵母の各サンプルからゲノムDNAを精製した。
Agilent Bioanalyzer 2100で分析したところ、いずれのサンプルからも50 kbを超える高分子DNAが得られていることが確認できた。
図2.精製DNAの収量、純度(他社製品との比較)
NucleoMag HMW DNA(MACHEREY-NAGEL社)および他社製品(Supplier Z)を使用して、各種サンプルからDNAを精製した。
NanoDrop 2000での分析において、NucleoMag HMW DNAにより精製されたDNAは、いずれのサンプルにおいても他社製品より高い収量と純度を示した。
原理 | 磁性ビーズ法 |
形状 | 高反応性超常磁性ビーズ |
操作 | 手動または自動化装置 |
サンプル | ヒト・動物組織、全血、唾液、細胞、植物、細菌、酵母 |
サンプル量 | ヒト・動物組織:≦20 mg
全血(EDTA血):200 μl
培養細胞:≦1×106 cells
植物の葉:≦50 mg
細菌(湿重量):≦25 mg(グラム陰性)、≦35 mg(グラム陽性)
酵母(湿重量):≦30 mg |
フラグメントサイズ | ≧50 kb、最大100~200 kb |
A260/280 | ≧1.8(サンプルの種類と品質による) |
回収量 | サンプルの量と品質による |
溶出液量 | 100~200 μl |
精製時間 | 60~120分/48サンプル(手動または自動化装置により異なる) |
内容
- NucleoMag B-Beads
- Lysis Buffer HM1
- Lysis Buffer HMb
- Precipitation Buffer HMc
- Binding Buffer HM2
- Wash Buffer HM3
- Wash Buffer HM4
- Rinsing Buffer HM5
- Elution Buffer HM6
- Liquid Proteinase K
- RNase A (lyophilized)
本製品以外に必要なもの
- 磁気ビーズ分離用Magnetic stand(NucleoMag SEP Mini、NucleoMag SEPなど)
- 96 well plate単位で行う場合、Square-well Blocksなど
- 70%エタノール
- 広口径ピペットチップ(フィルター付き)
- 2 ml マイクロチューブ
- ヒートブロック/インキュベーター、またはサーモミキサー(56℃設定が可能なもの)
- 2 mlチューブ対応の微量遠心機(11,000×g設定が可能なもの)
- サンプル破砕用器具、または酵素(オプション)
乳鉢、乳棒、液体窒素
細胞溶解酵素(lyticase、zymolyase、lysozymeなど)
Buffer BQ1(血液サンプルの場合に使用)
- DNA修復用キット(オプション:シーケンサーのプロトコールで推奨するもの)
保存
室温。到着後、Buffer HM2は4℃で保存してください。
※開封後のLiquid Proteinase Kおよび溶解後のRNase Aは4℃保存
操作手順
用途
ヒト・動物の組織、全血、唾液サンプル、細胞、植物、細菌、酵母などからの高分子DNAの抽出・精製