製品説明
NucleoMag DNA FFPEキットは、磁性ビーズを用いて、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE) 組織から手動または自動化装置によりゲノムDNAを精製するキットである。
Paraffin Dissolverの使用により、キシレンを使用しないでFFPEサンプルからパラフィンを除去することができる。また、Paraffin Dissolverは青く着色されているため、目で見て確認しながら操作が行える。パラフィン除去後、Proteinase K処理とそれに続くDecrosslink Buffer D-Link中の脱クロスリンク反応によりDNAは効率的に遊離される。
さらに、本製品では、カオトロピック塩条件下でDNAを磁性ビーズに結合させ、エタノールを含むWash Bufferで洗浄して夾雑物を除去し、Elution Bufferを用いてDNAを溶出する。
原理 |
磁性ビーズ法 |
形状 |
高反応性超常磁性ビーズ |
操作 |
手動または自動化装置 |
サンプル量 |
≦5 mg 組織、 ≦15 mg パラフィン |
精製サイズ |
50 bp~約5 kb |
DNA回収量 |
サンプル量と品質に依存 |
溶出液量 |
>25 μl |
精製時間 |
120分(溶解後) |
結合容量 |
0.4 μg/μl ビーズ |
NucleoMag DNA FFPEを用いたゲノムDNA精製
マウスの肺、肝臓、腎臓の組織よりNucleoMag DNA FFPE及びI社キット、A社キットを用いてDNAを精製した。各3個の試料を使用して、そのDNAの収量を比較した(図A)。
また、精製したDNAの品質をqPCRを用いて検証した(図B,図C)。NucleoMag DNA FFPEを用いたときはもっとも収量が大きかった。
(マッハライナーゲル社比較データ)
内容
・NucleoMag B-Beads
・Lysis Buffer FL
・Binding Buffer MB2
・Wash Buffer MB4
・Elution Buffer MB6
・Proteinase K (凍結乾燥品)
・Proteinase Buffer PB
・Paraffin Dissolver (青色)
・Decrosslink Buffer D-Link
保存
室温
本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)
試薬
・80%エタノール
器具類
・NucleoMag SEP(製品コード 744900):マグネティックセパレーター
・Square-well Block(製品コード 740481/740481.24):磁気ビーズの分離用プレート
・Rack of Tubes Strips(製品コード 740477/740477.24):溶解用チューブ
・Elution Plate U-bottom (製品コード 740486):溶出用プレート
・Elution Plate Flat-bottom (製品コード 740673):溶出用プレート
操作手順
用途
- ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織からのDNA精製
- 新鮮、保存FFPEサンプルからのDNA精製
- スライド上標本からのDNA精製
- 調製DNAはPCRなどに使用可能
NucleoMagはマッハライ・ナーゲル社の登録商標です。