製品説明
RNAiso Bloodは、ヒト、動物由来の血液サンプルや植物由来の水分含量の多いサンプルから簡便かつ迅速にRNAを分離することができるtotal RNA抽出試薬である。
RNAiso Blood溶液中で細胞を破砕した後、破砕液(ホモジネート)にクロロホルムを添加してよく混和し、遠心することで、この混合液を3層に分離させる。上部の透明な水層にはRNAが、半固体の中間層にはDNAが、また、赤色を呈した下層の有機溶媒層にはタンパク質、多糖、脂肪酸、細胞残滓と少量のDNAが含まれる。
上部の水層を採取し、イソプロパノール沈殿によりtotal RNAを回収することができる。
本製品を用いることで、約1時間でtotal RNA抽出の全行程が完了する。分離されたtotal RNAはDNAやタンパク質をほとんど含んでいないため、RT-PCR、ノーザンブロット分析、mRNAの単離、およびin vitro翻訳反応などに用いることができる。
注: RT-PCRに用いる場合には、微量なゲノムDNAの持ち込みでも結果に影響するため、使用前にRecombinant DNase I(RNase-free)(製品コード 2270A/B)処理を行ってください。
内容
RNAiso Blood(製品コード 9112)
* 100 ml
RNAiso Blood(製品コード 9113)
* 200 ml
* | タンパク質変性剤が含まれているので、皮膚や服などへの接触を避けてください。万が一、目や皮膚についた場合は、直ちに多量の水で洗い流し、医師の診断を受けて下さい。 |
保存
4℃
品質保持のため、遮光して保存してください。
本製品に必要な試薬
・クロロホルム
・イソプロパノール
・5%エタノール[DEPC水を用いて調製]
・RNase-free water
RNAiso Bloodの使用量の目安
サンプルの種類と量*1 |
RNAiso Blood使用量(ml) |
0.01*2~0.25 mlの液体サンプル
(血液、生体液、果実破砕液など) |
液体サンプル容量の3倍量
(0.25 mlの生体液を使用した場合は、0.75 mlのRNAiso Bloodを使用する。) |
*1 | 多糖類を多く含む植物サンプルにはFruit-mate for RNA Purification(製品コード 9192)での前処理をお勧めします。 |
*2 | 微量サンプルからの抽出の場合は、イソプロパノール沈殿時にGenとるくんエタ沈キャリア(製品コード 9094)を利用することをお勧めします。 |
RNAiso Bloodによる標準的なtotal RNA抽出量
試料の種類 |
試料の量 |
total RNA収量(目安) |
ヒト全血 |
0.25 ml |
1~10 μg |
マウス全血 |
0.25 ml |
1~10 μg |
ウシ全血 |
0.25 ml |
1~10 μg |
コイ全血 |
0.25 ml |
10~100 μg |
ホウレンソウ葉 |
50 mg |
30~60 μg |
トマト果実 |
50 mg |
1~10 μg |
オレンジ果実 |
50 mg |
1~10 μg |