製品説明
Corynebacterium sp. OZ-21の培養上清より調製された、キチナーゼ、キトビアーゼを主体とする複合酵素剤である。
●熱安定性に優れている。
●キチナーゼ、キトビアーゼ活性を有する。
●単独で糸状菌のプロトプラストが調製できる。
黒麹菌などの糸状菌には
Yatalase -Plus-(製品コード T030)がおススメです。
保存
4℃乾燥状態
形状
凍結乾燥粉末(賦形剤として乳糖を含む)
規格
キチナーゼ活性 | : | 50 U/g powder以上 |
キトビアーゼ活性 | : | 500 U/g powder以上 |
細胞壁溶解活性 | : | 約10,000 U/g powder |
由来
Corynebacterium sp. OZ-21
キチナーゼ活性測定
活性の定義:下記の条件で、1分間に1 μmolの
N-Acetylglucosamineを遊離する酵素活性を1 Uとする。
測定法
試薬A: |
酢酸緩衝液 |
|
0.82 gの酢酸ナトリウムを約90 mlの蒸留水に溶解する。この溶液に酢酸を少量ずつ加えながらpH6.0に調製する。100 mlにフィルアップし、0.1 M酢酸緩衝液とする。 |
B: |
基質液 |
|
キチン粉末を0.5%になるようにA液を懸濁させ、基質液とする。 |
C: |
酵素液 |
|
0.8 mg/mlとなるように蒸留水に溶解する。 |
手順1. |
L字型試験管にB液1 mlとり、37℃にて5~10分間プレインキュベートする。 |
2. |
C液0.2 mlを添加後、37℃にて1時間おだやかに振とうしながら反応を行う。 |
3. |
加熱失活(5分間煮沸)後、反応液を遠心分離(3,000 rpm、10分間)し、上清中のN-Acetylglucosamine量をReissig法により測定する。 |
4. |
酵素反応により遊離したN-Acetylglucosamine量を標準曲線により算出する。 |
キトビアーゼ活性測定
活性の定義:下記の条件で1分間に1μmolの
p-Nitrophenolを遊離する酵素活性を1 Uとする。
測定法
試薬A: | MclLvaine緩衝液 |
| 0.1 Mクエン酸(クエン酸2.1 gを蒸留水に溶かして100 mlとする)に0.2 Mリン酸水素二ナトリウム溶液(リン酸水素二ナトリウム+二水和物10.74 gを蒸留水に溶かして、150 mlとする)を加えながらpH6.0に調製する。 |
B: | 基質液 |
| p-Nitrophenyl-N-acetyl-β-D-glucosaminide 8.56 mgをA液5.0 mlに溶解する。 |
C: | 酵素液 |
| 0.8 mg/mlとなるように蒸留水に溶解する。 |
D: | 反応停止液 |
| 炭酸ナトリウム(無水)2.65 gを蒸留水に溶かして100 mlとする。 |
手順1. | L字型試験管にA液0.75 mlとB液0.2 mlを入れ、37℃にて5~10分間プレインキュベートする。 |
2. | C液50 μlを添加し、すばやく試験管ミキサーで良く混合して反応を開始する。 |
3. | 10分間おだやかに振とう後、D液2.0 mlを添加し、すばやく混合後、405 nmの吸光度を測定する。 |
4. | 酵素反応により遊離したp-Nitrophenol量を、標準曲線により算出する。 |
細胞壁溶解活性測定
活性の定義:下記の条件で1時間に660 nmにおける濁度を1%減少させる酵素活性を1 Uとする。
測定法
試薬A: |
基質液 |
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Aspergillus oryzae菌体(Dextrin-Peptone培地、25~30℃で1~2日間振とう培養)をワーリングブレンダーでホモジナイズする(16,000 rpm、3分間)。次に菌糸体が小断片化するまでフレンチプレス処理を行い、ろ紙上で充分に水洗した後、アセトンさらにジエチルエーテルで洗浄する。これを風乾したもの(細胞壁画分)を0.125%になるように0.1 M酢酸緩衝液(pH6.0)に均一に懸濁し、基質液とする。 |
B: |
酵素液 |
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0.8 mg/mlとなるように蒸留水に溶解する。 |
手順1. |
試験管にA液4 mlをとる。 |
2. |
B液1 mlを添加し、すばやく試験管ミキサーで良く混合して37℃で反応を開始する。 |
3. |
1時間おだやかに振とう後、660 nmの濁度をすばやく測定する。 |
一般的性質
至適pH : pH7.2
至適温度 : 37℃
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図1 pH-活性、安定性曲線
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図2 温度-活性、安定性曲線
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(pH安定性:指定のpHで酵素溶液を1時間置いた後の酵素活性) |
(温度安定性:指定の温度で酵素溶液を1時間置いた後の酵素活性) |
表1 各種酵素活性
酵 素 |
活 性 (U/g powder) |
キチナーゼ |
50以上 |
キトビアーゼ |
500以上 |
キトサナーゼ* |
19 |
β-1,3-グルカナーゼ* |
300 |
プロテアーゼ* |
31 |
細胞壁溶解活性 |
10,000 |
* キトサナーゼ、β-1,3-グルカナーゼ、プロテアーゼの値は代表サンプル値であり、規格値ではない。
本製品は大関株式会社で製造されたものです。