製品説明
本酵素は大腸菌由来の酵素同様、ほとんどすべてのリン酸モノエステル結合を分解するが、リン酸ジエステルおよびリン酸トリエステル結合は分解しない。ATP等のピロリン酸結合の分解速度は低い1)。
保存
-20℃
濃度
30 U/μl
形状
10 mM | Tris-HCl(pH8.0) |
50 mM | KCl |
1 mM | MgCl2 |
0.1 mM | ZnCl2 |
50% | グリセロール |
添付Buffer組成(10×)
500 mM | Tris-HCl(pH9.0) |
10 mM | MgCl2 |
活性の定義
37℃、pH9.8において、1分間に1 μmolのp-nitrophenolを遊離させる酵素活性を1 Uとする。
活性測定用反応液組成
1 M | diethanolamine緩衝液(pH9.8) |
0.5 mM | MgCl2 |
15 mM | p-nitrophenyl phosphate |
品質管理データ
使用上の注意
本酵素は保存条件では安定であるが、キレート剤存在下65℃、30分間の熱処理で99%以上の活性が不可逆的に失活する。ただし使用条件によってはこれでも不充分な場合もあるので、完全に失活させるためにはフェノール処理することが望ましい。
用途
- DNAの5’末端標識のための前処理、あるいはセルフライゲーションを防ぐためのベクターDNAフラグメントの脱リン酸化処理
- 平滑末端や5’陥没末端の脱リン酸化には、BAP C75(製品コード 2120A/B)を用いた高温(55~60℃)での反応が望ましい。
起源
Yeast carrying the plasmid which encodes the gene of calf intestine alkaline phosphatase
一般的性質
- 分子量
約100,000
- サブユニット
分子量約50,000のサブユニット2つからなる、Zn2+を含む糖タンパク質
- 至適pH
pH10付近(高基質濃度)3)
pH8付近(低基質濃度)
- 活性化剤
Tris等アルコール化合物、Mg2+
- 安定性
非常に安定
65℃、30分の熱処理で可逆的に失活する。完全に失活させるためにはフェノール処理が必要である。