製品説明
長鎖炭化水素鎖をもつカルボシアニン色素は元来、組織標本の逆行性標識法による神経細胞のラべリングに使用されていた。現在これらは神経組織や培地中の浮遊細胞を標識するために広く使われている。カルボシアニン色素は蛍光色素の中では最も吸光係数が高く脂質二重層を強く蛍光染色するが、水相では基本的に非蛍光性または弱い蛍光を発するだけである。これらのスペクトル特性と長鎖疎水鎖のため、カルボシアニン色素は細胞膜染色に最適である。さらに細胞間の色素移動がほとんどなく、膜染色は非常に安定である。橙赤色蛍光のDiIおよび長波長誘導体のDiDとDiRはインドカルボシアニン色素のサブクラスに属しており、オキサカルボシアニン色素のサブクラスに属する緑色蛍光のDiOよりも広く使われている。DiOがDiIやその誘導体よりも溶けにくいことが、その主な理由である。Neuro-DiOは、この問題を解決した新たなDiO誘導体である。Neuro-DiOは488 nmのアルゴンレーザーで励起され、DiOよりも光安定性が高い優れた緑色蛍光膜染色色素である。さらに、2本の不飽和炭化水素鎖が色素の窒素と結合したジリノレイルカルボシアニン色素も利用可能である。ジリノレイルカルボシアニンは、飽和C18鎖をもつ一般的なカルボシアニン色素よりも側方拡散速度が速く、そのため、組織内のニューロンを標識するのに適している。
浮遊細胞のラべリングを簡便にするため、これらの蛍光色素を組み合わせたCytoplasmic Membrane Labeling Kitシリーズも販売している。
保存
室温、または4℃
保存温度は、製品により異なります。到着後は各製品指定の温度で保存してください。
各製品の詳細は、説明書(Instruction Manual*)をご参照ください。
*Instruction Manualは、上記の製品リストの特記事項欄「詳細はこちらをご覧ください」のリンクからダウンロードできます。