ヒト全ゲノムシーケンス解析/ヒトエクソーム解析

ヒト全ゲノムシーケンス解析/ヒトエクソーム解析 Q&A

全表示/全非表示

<ヒト全ゲノムシーケンス解析(WGS)に関する疑問>

Q1 ヒトの全ゲノムシーケンス解析を検討しています。1検体あたりで必要なシーケンスデータ量を教えてください。
A1  生殖細胞系列変異解析の場合は30x coverage以上を推奨します。体細胞変異など低頻度の変異を解析されたい場合は、より多くのデータ量取得を推奨します。
Q2 ThruPLEX DNA-Seq KitとTruSeq DNA PCR-Free Library Prep Kitの違いを教えてください。
A2  PCRの有無、必要DNA量が異なります。TruSeq DNA PCR-Free Library Prep KitはPCRの工程がないので、PCRバイアスのないライブラリー作製が可能ですが、2 μg以上の多くのDNAを必要とします。ThruPLEX DNA-Seq KitはPCRの工程を行いますが、微量DNAサンプル(50 pg~50 ng)からライブラリーを作製する事が可能です。
Q3 ロングリードとショートリードのどちらを選択すべきですか?
A3  ショートリードシーケンサーのメリットは安価にデータ取得が可能な点でSNVや短いInDelの検出には十分ですが、それ以外の複雑なゲノムの構造変化の検出が苦手な点がデメリットです。
一方でロングリードは、価格がショートリードよりも高くなりますが、大きなInDelなどのStructure Variantや繰り返し配列を高精度に検出できる点がメリットになります。ファーストチョイスはショートリードシーケンスをご利用いただくことが多いですが、複雑な構造変化解析が目的の場合はロングリードをご検討ください。
Q4 FFPEサンプル由来のゲノムDNAでも解析できますか?
A4  はい、可能です。
ライブラリ―作製試薬はThruPLEX DNA-Seq HV Kitを使用します。
FFPE由来の分解が進んだDNAからライブラリーを作製するためのキットです。従来のライブラリー作製手法よりもDuplicate readが増える傾向がありますので、シーケンスデータ量は多めに取得する必要があります。
また、DNAの分解が強く進行している場合、ライブラリー作製不良となる可能性がございます。
Q5 ミトコンドリアの解析は可能ですか?
A5  通常のWGSでミトコンドリアの変異も検出可能です。ただし、一部Chromosome中に類似配列が存在するため、精度良い解析が必要な場合はミトコンドリアDNAのみを抽出したサンプルでの解析が推奨されます。
Q6 ヒト、マウス以外の生物種でも解析は可能ですか?
A6  はい、可能です。
価格等はお問い合わせください。
Q7 複数検体を比較したいのですが、比較は行ってくれますか?
A7  直接比較した結果は納品しておりませんが、複数検体をご依頼の場合は一つのExcelファイルに結果をまとめるとともに、”Consensus”の情報を付けております。このConsensusの情報から複数検体間で共有する(または一致していない)変異情報を抽出いただくことが可能です。

<ヒトエクソーム解析(WES)に関する疑問>

Q8 検体ごとに必要なデータ量はどの程度ですか?
A8  生殖細胞系列変異の場合は、検体ごとに5 Gb以上を取得することで十分に解析が可能です。体細胞変異を検出されたい場合は、DNAの品質に応じてデータ量を決定します。凍結組織由来の高品質なDNAでは15 Gb/検体、FFPE由来の低品質なDNAでは25 Gb/検体が一つの目安となります。
Q9 体細胞変異解析ではどの程度の頻度の変異まで検出可能ですか?
A9  WESでの体細胞変異解析では、およそ3~5%以上の変異検出が可能です。それよりも低頻度な変異を検出されたい場合は、WES解析ではなくターゲット遺伝子に絞り込んだ解析をお勧めします。
Q10 特定の領域や遺伝子に絞った解析なら費用は安くなりますか?
A10  別途お問い合わせください。
検体数が少ない場合は、WGSやWESの方が安価になることもあります。

  ヒト全ゲノムシーケンス解析/ヒトエクソーム解析