本製品は、シアル酸を1,2-diamino-4,5-methylenedioxybenzene(DMB)により、蛍光標識するためのキットである。DMBによるシアル酸の蛍光標識法
1, 2)は、簡単で高感度な分析法である。サンプル中の遊離のシアル酸をDMB化し、逆相カラムを用いてHPLC分析することによって定量を行うことができる。サンプルを、あらかじめシアリダーゼ消化や酸加水分解することによって、シアル酸を遊離させておけば、糖タンパク質や糖脂質などの糖鎖に結合しているシアル酸の定量も可能となる。検出限界は57 fmol
1, 2)である。
このDMB化による分析と、糖鎖微量分析法であるピリジルアミノ化(PA化)法
5, 6, 7)とを組合わせることにより、シアロ糖鎖の微量定量分析が可能となる。
図1 DMB法によるシアル酸の蛍光標識法
1. |
DMB Solution*1 |
1 ml×2 |
2. |
Coupling Solution(酢酸、 ハイドロサルファイトナトリウムを含む溶液) |
5 ml×2 |
3. |
Neu5Ac(100 μM) |
500 μl |
*1 Lotにより若干着色している場合がありますが、性能には影響ありません。
本製品は2016年11月出荷のLot. AG50416Aより、「DMB Solution」および「Coupling Solution」が2-メルカプトエタノールを含まない組成に変更となりました。
そのため本製品は毒物・劇物対象を含まない通常試薬として管理・使用いただけます。
今回の仕様変更による製品性能の変化はなく、これまでと同様にご使用いただけます。さらに保存安定性が向上しました。