A.プラスミドベクターに外来DNAを挿入する場合
- 末端を平滑化したインサートDNA適当量*3と脱リン酸化したベクター*4(50~100 ng)を含むDNA溶液(DNA Dilution Buffer中、5~10 μl)を用意する。
- A-1の4~8倍量のLigation Solution Aを添加し、よく混合拌する。
- A-1のDNA溶液と等量のLigation Solution Bを添加し、よく混合する。
- 16℃で30分間保温する。
- 形質転換を行う(コンピテントセル100 μlあたり、A-4の溶液20 μl以下)。
*3 ベクターとインサートDNAの混合比(モル比)は、ベクター1に対して、インサート5~10を推奨。
*4 脱リン酸化ベクターDNAの調製方法については
「Alkaline Phosphatase(BAP, CIAP)による脱リン酸化反応」を参照。
B.直鎖状DNAの分子内ライゲーション(self circularization)の場合
使用方法はA. と同じである。ただしライゲーション反応に用いるDNA濃度は希薄なほど、またコンピテントセルに加えるDNA量が少ないほど、高い形質転換効率が得られる。
C.リンカーライゲーションの場合
使用方法はA. と同じである。ただしリンカーが不安定な構造(AT結合が多い、塩基数が少ない)の場合は、反応温度を4~10℃にすること。