製品説明
Kudoa septempunctata(18S rRNA)qPCR Detection Kitは、厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生・食品安全部 監視安全課より通知された「Kudoa septempunctataの検査法について」(平成28年4月27日付け生食監発0427第3号)(以下「公定法」と記載する)と同じ塩基配列のプライマーならびにプローブを使用したリアルタイムPCR法によるクドア・セプテンプンクタータ検出キットである。Kudoa septempunctataは魚の筋肉へ寄生する粘液胞子虫であり、生食ヒラメによる食中毒の原因の一つと考えられている。
本キットで増幅反応に用いるPremix Ex Taqは、抗Taq抗体を利用したホットスタートPCR用酵素TaKaRa Ex Taq HSとリアルタイムPCR用に最適化されたバッファーの組み合わせにより、非特異的増幅を抑制し、高い増幅効率、高い検出感度でリアルタイムPCRを行うことができる。また、反応時間が極めて短い高速PCRに適している。
増幅産物の検出には、公定法と同じFAM(レポーター)/TAMRA(クエンチャ―)で標識されたプローブを採用している。プローブは、5’側を蛍光物質(FAMなど)で、3’側をクエンチャー物質(TAMRAなど)で修飾したオリゴヌクレオチドである。アニール条件下では、プローブは鋳型DNAに特異的にハイブリダイズするが、蛍光はクエンチャーによって抑制されている。伸長反応時、Taq DNAポリメラーゼの持つ 5’→3’exonuclease活性により、鋳型DNAにハイブリダイズしたプローブが分解され、クエンチャーによる抑制が解除されることで蛍光を発する。この蛍光強度を測定することで増幅産物をモニターすることができる。
内容
(20 μl反応、50回分)
1. | Premix Ex Taq(Tli RNaseH Plus)(2×conc.) | 500 μl |
2. | Kudoa Primer/Probe Mix(10×conc.)*1 | 100 μl |
3. | dH2O | 1 ml |
4. | ROX Reference Dye (50×conc.) | 20 μl |
5. | ROX Reference Dye II (50×conc.) | 20 μl |
6. | Kudoa Positive Control (2.5×107 copies/μl)*2 | 50 μl |
7. | EASY Dilution (for Real Time PCR) | 1 ml×2本 |
*1 蛍光標識プローブ(FAM-TAMRA標識)を含んでいるので、遮光に留意してください。
*2 リアルタイムPCR コンポーネント(1.~5.)に誤って混入すると、正しい検出反応を行うことができなくなります。コンタミネーション防止に留意してください。
保存
-20℃
Premix Ex Taq(Tli RNaseH Plus)は、融解後は4℃で保存し、凍結融解を避けてください。
4℃で6ヵ月安定です。長期保存が必要な場合は、最初の融解時に小分け分注して-20℃保存してください。
キット以外に必要な機器、試薬(主なもの)
- リアルタイムPCR装置および専用チューブ
Thermal Cycler Dice Real Time System II(製品コード TP900/TP960:終売)
Thermal Cycler Dice Real Time System Lite(製品コード TP700/TP760)
Applied Biosystems 7500 Fast Real-Time PCR System(Thermo Fisher Scientific社)など
- 卓上遠心機
- 200 μl、20 μl、10 μl各マイクロピペット
- マイクロピペット用チップ(疎水性フィルター付き)
Kudoa Positive Controlを用いる定量解析について
本製品に含まれるKudoa Positive Controlは、タカラバイオで合成したKudoa septempunctataの配列をもつプラスミドDNAである。
EASY Dilution(for Real Time PCR)を用いて、Kudoa Positive Controlの段階希釈系列を作製し、検量線を作成することで定量解析を行うことができる。解析法については公定法をご参照下さい。
補足資料