Tet-One™発現誘導システム

調節ベクターと応答発現ベクターが一つになったTet System
  • Tet-On 3Gトランスアクチベーターとテトラサイクリン応答因子配列の同一ベクターへの搭載によりTet-On発現制御システムを1つのベクターにより構築
  • 低バックグラウンドかつ高い遺伝子誘導
  • わずか10 ng/mlの低濃度ドキシサイクリンにより高感度に遺伝子発現制御
  • ヒトPGKプロモーターにより、さまざまな組織でTet-On 3Gトランスアクチベーターを発現
製品コード メーカー
略称
製品名 容量 価格(税別) 特記事項 説明書、CoA
データシート
ベクター情報
参考資料 カート
Takara Code
634301

CLN

Clontech
Tet-One™ Inducible Expression System
ライセンス
1 Kit ¥286,000
説明書・データシート・ベクター情報
Z4301N
634304

CLN

Clontech
Retro-X™ Tet-One™ Inducible Expression System
ライセンス
1 Kit ¥406,000
説明書・データシート・ベクター情報
Z4304N
634307

CLN

Clontech
Retro-X™ Tet-One™ Inducible Expression System (Puro)
取寄 ライセンス
1 Kit ¥406,000
説明書・データシート・ベクター情報
Z4307N
634310

CLN

Clontech
AAVpro® Tet-One™ Inducible Expression System (AAV2)
ライセンス
1 Kit ¥227,000
説明書・データシート・ベクター情報
Z4310N
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製品説明

Tet-OneシステムはTet-On 3Gトランスアクチベーターとテトラサイクリン応答因子配列(PTRE3GS)を同一ベクターに搭載したAll-in-Oneベクターの遺伝子発現制御システムである。従来のTetシステムではこれらが別々のベクターに搭載されているため、2種類のベクターを安定に保持する株の樹立に大きな労力と時間が必要である。Tet-Oneシステムはこれら因子を1つのベクターに搭載したAll-in-Oneベクターであり、1回の形質転換で目的の遺伝子発現制御株が得られる。
Tet-Oneシステムのベクターでは、Tet-On 3Gトランスアクチベーターはヒトホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)プロモーターから正方向に、PTRE3GSプロモーターから目的遺伝子が逆方向に転写される。文献等の従来型のAll-in-Oneベクターの遺伝子発現誘導倍率は約50~100倍であったが、Tet-Oneシステムでは~25,000倍の誘導倍率が得られる。
システムとして、プラスミドベクター型のTet-One Inducible Expression Systemとレトロウイルスベクター型のRetro-X Tet-One Inducible Expression Systemがあり、レトロウイルスベクター型には薬剤選択マーカーとしてpuromycinを持つRetro-X Tet-One Inducible Expression System (Puro)がある。
さらに、アデノ随伴ウイルス(AAV)タイプのAAVpro Tet-One Inducible Expression System (AAV2)がある。
ヘルパーウイルスを使用せずにAAVベクターを作製でき、AAVウイルスを簡便に調製できる抽出試薬も含まれる。


図1. Tet-One Systemの誘導発現原理
ヒトPGKプロモーターにより、Tet-On 3Gトランスアクチベーターは構成的に発現されるが、ドキシサイクリンの非存在下ではTRE 3Gプロモーター(PTRE3GS)に結合できない。培養液中にドキシサイクリンが添加されると、トランスアクチベーターが構造変化し、PTRE3GSに結合し、PTRE3GS下流にクローニングした目的遺伝子の転写を活性化する。


図2. RetroX-TetOne-Luc retrovirusを用いたLuciferase遺伝子の発現誘導
293TおよびHepG2細胞にRetroX-TetOne-LucをMOI=1で感染させた。形質導入済み細胞プールをDox処理有りまたは無しで48時間培養後、ルシフェラーゼアッセイを行った。ヘテロな形質導入済み細胞プールにおいても高い誘導倍率が得られた。
RLU=relative light units


図3. pTetOne-Luc control plasmidをトランスフェクションした293T細胞における一過性ルシフェラーゼ発現誘導
293T細胞にpTetOne-Luc control plasmidをトランスフェクションし、培養24時間後に10倍段階希釈したドキシサイクリンを添加しルシフェラーゼを誘導した後、ルシフェラーゼアッセイを行った。一過性発現においても1,000倍以上の誘導倍率が観察された。

図4.pTetOne ベクターマップとMCS(Tet-One Inducible Expression System)



図5.Retro-X Tet-Oneベクターマップ(Retro-X Tet-One Inducible Expression System)
2種類のベクターの違いは、pRetroX-TetOne-Puroには導入安定株選択のためのpuromycin耐性遺伝子が搭載されている。pRetro-TetOneには、薬剤耐性遺伝子を含まないため、より大きな遺伝子をクローニングできる(pRetro-TetOne;~3.1 kb. pRetroX-TetOne-Puro; ~2.1 kb)。しかし、pRetro-TetOneを使用した場合、限界希釈法により形質導入クローンを得る必要がある。

内容

Tet-One Inducible Expression System(製品コード 634301)
  • pTetOne Vector Set
      pTetOne Vector
      pTetOne-Luc Control Vector
      Linear Hygromycin Marker
      Linear Puromycin Marker
  • Xfect Transfection Reagent(製品コード 631317) 100反応分
      Xfect Polymer
      Xfect Reaction Buffer
  • Tet System Approved FBS, US-Sourced (製品コード 631105) 50 ml
Retro-X Tet-One Inducible Expression System(製品コード 634304)
  • pRetroX-TetOne Vector Set
      pRetroX-TetOne Vector
      pRetroX-TetOne-Luc Control Vector
  • Retro-X Universal Packaging Vector Set
      p10A1 Vector
      pAmpho Vector
      pEco Vector
      pVSV-G Vector
      pQCLIN Retroviral Vector
  • GP2-293 Packaging Cell Line(2×106 cells/ml)
  • Xfect Transfection Reagent(製品コード 631317)
      Xfect Polymer
      Xfect Reaction Buffer
  • Tet System Approved FBS, US-Sourced (製品コード 631105) 50 ml
Retro-X Tet-One Inducible Expression System (Puro)(製品コード 634307)
  • pRetroX-TetOne-Puro Vector Set
      pRetroX-TetOne-Puro Vector
      pRetroX-TetOne-Puro-Luc Control Vector
  • Retro-X Universal Packaging Vector Set
      p10A1 Vector
      pAmpho Vector
      pEco Vector
      pVSV-G Vector
      pQCLIN Retroviral Vector
  • GP2-293 Packaging Cell Line (2×106 cells/ml)
  • Xfect Transfection Reagent (製品コード 631317)
      Xfect Polymer
      Xfect Reaction Buffer
  • Tet System Approved FBS, US-Sourced (製品コード 631105) 50 ml
AAVpro Tet-One Inducible Expression System (製品コード 634310)
  • AAVpro Tet-One Vector Set
      pAAV-TetOne Vector
      pAAV-TetOne-Luc Control Vector
  • pRC2-mi342 Vector
  • pHelper Vector
  • AAVpro Extraction Solution
      AAV Extraction Solution A
      AAV Extraction Solution B

注意)
本製品に含まれるTetOneベクターは、プラスミド調製した際の収量が、一般的なプラスミドよりかなり低くなります。収量を上げるために、培養液量を増やして調製していただくことをお勧めします。
市販のプラスミド調製用キットをご使用の場合は、低コピープラスミド用のプロトコールに従って調製してください。

保存

Tet-One Inducible Expression System(製品コード 634301)、AAVpro Tet-One Inducible Expression System (製品コード 634310):-20℃保存

Retro-X Tet-One Inducible Expression System(製品コード 634304)およびRetro-X Tet-One Inducible Expression System (Puro)(製品コード 634307): GP2-293 Packaging Cell Lineは液体窒素保存。その他は-20℃保存

用途

  • 哺乳類細胞での目的遺伝子の発現誘導
  • 毒性遺伝子の発現制御
注意事項
  • 本ページの製品はすべて研究用として販売しております。ヒト、動物への医療、臨床診断用には使用しないようご注意ください。また、食品、化粧品、家庭用品等として使用しないでください。
  • タカラバイオの承認を得ずに製品の再販・譲渡、再販・譲渡のための改変、商用製品の製造に使用することは禁止されています。
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