製品説明
NucleoSpin 96 Plasmid Transfection-gradeは、改良したアルカリ溶解法によってトランスフェクションに使用可能なプラスミドDNAを取得できるハイスループットの精製キットである。5 mlまでの大腸菌培養液から、吸引法または遠心法でシリカメンブレンにDNAを結合させることでプラスミドDNAを96 well plate単位で精製できる。またこのキットではエンドトキシン除去用のDetoxification Buffer ERBによる洗浄ステップが追加されており、エンドトキシンの混入を抑えたDNA精製を行うことができる。
精製プラスミドDNAは、Buffer AE(5 mM Tris-HCl, pH8.5)により低イオン強度条件下で溶出されるため、トランスフェクションなど一般的な実験に直接使用できる。
原理 | シリカメンブレン法、エンドトキシン低減法 |
形状 | 96ウェルプレート |
操作 | 手動または自動化装置、吸引または遠心分離 |
エンドトキシン量 | <50 EU/μg DNA |
推奨する大腸菌培養液量 | ≦5 ml(高コピープラスミド) |
プラスミドDNAサイズ | <25 kb |
回収量 | 5~20 μg |
A260/280 | 1.80~1.85 |
溶出液量 | 100~200 μl |
精製時間 | 45分 |
結合容量 | 20 μg |
操作手順
図.NucleoSpin 96 Plasmid Transfection-gradeで精製されたプラスミドDNAの回収量、純度
3 ml大腸菌培養液(OD
600=2)からNucleoSpin 96 Plasmid Transfection-gradeまたは他社同等品を使用してプラスミドDNAを精製した。NucleoSpin 96 Plasmid Transfection-gradeにより精製されたプラスミドDNAの方が収量が大きく(A)、またA
260/280の値も1.8程度であり、高純度のプラスミドDNAであることが示された(B)。
内容
NucleoSpin 96 Plasmid Transfection-grade
・Resuspension Buffer A1
・Lysis Buffer A2
・Neutralization Buffer A3
・Detoxification Buffer ERB
・Wash Buffer AQ (Concentrate)
・Elution Buffer AE
・RNase A (lyophilized)
・NucleoSpin Plasmid Filter Plate (violet rings)
・NucleoSpin Plasmid Binding Plate (white rings)
・Culture Plate(Gas-permeable Foilを含む)
・MN Wash Plate
・Elution Plate
NucleoSpin 96 Plasmid Transfection-grade Core Kit
・Resuspension Buffer A1
・Lysis Buffer A2
・Neutralization Buffer A3
・Detoxification Buffer ERB
・Wash Buffer AQ (Concentrate)
・Elution Buffer AE
・RNase A(凍結乾燥品)
・NucleoSpin Plasmid Filter Plate (violet rings)
・NucleoSpin Plasmid Binding Plate (white rings)
保存
室温
(RNase Aを添加したBuffer A1は4℃で保存する。6ヵ月間安定)
※Buffer A2にはSDSが含まれているため、20℃以下で保存すると、沈殿が生じることがある。
沈殿が生じた場合は、30~40℃で数分間、ボトルを保温し、混合して溶解した後に使用する。
本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)
NucleoSpinはマッハライ・ナーゲル社の登録商標です。