製品説明
本酵素はすべてのリン酸モノエステル結合を加水分解するが、ほとんどすべてのリン酸ジエステルおよびリン酸トリエステル結合は分解しない。ATP等のピロリン酸結合も分解する3)。
保存
-20℃
濃度
0.5 U/μl
形状
50 mM | Tris-HCl(pH8.0) |
100 mM | KCl |
1 mM | MgSO4 |
50% | グリセロール |
添付Buffer組成(10×)
500 mM | Tris-HCl(pH9.0) |
10 mM | MgCl2 |
活性の定義
p-nitrophenyl phosphateを基質として、25℃、pH8.0において、1分間に1 μmolのp-nitrophenolを遊離させる酵素活性を1 Uとする。
活性測定用反応液組成
1 M | Tris-HCl(pH8.0) |
1 mM | p-nitrophenyl phosphate |
品質管理データ
使用上の注意
非常に安定性の高い酵素で、100℃の加熱で一時的に失活するが、室温に静置すれば活性が回復するので、失活させるには少なくとも2回のフェノール処理が必要である。
用途
- DNAの5’末端標識のための前処理、あるいはセルフライゲーションを防ぐためのベクターDNAフラグメントの脱リン酸化処理
- RNAの5’末端標識のための前処理、また、T4 RNA Ligaseによるライゲーションの際の受容体RNA(あるいはDNA)のセルフライゲーションを防ぐための脱リン酸化処理
起源
Escherichia coli C 751)
一般的性質
- 分子量
約80,000
- サブユニット
相同のポリペプチドのダイマーからなる球状の金属タンパク質。数種のアイソザイムがある。1分子にZn2+2分子とリン酸イオン2分子を持つ。
- 至適pH
pH8付近
- 活性化剤
Tris等アルコール化合物、Mg2+、Zn2+(10-6 M)
Zn2+(10-4 M)では阻害
- 阻害剤
無機リン酸、EDTA、EGTA、システイン(2 × 10-4M)、チオグリコール酸(5 × 10-3 M)、ニトリロ三酢酸(Zn2+の特異的キレート剤)